国内主要上場スポーツ企業、2025年3月期 連結決算まとめ──増収、増益基調が続く
update: 2025/05/26
国内主要上場スポーツ企業の2025年3月期連結決算をまとめた。全てのメーカーが増収増益を達成した。ゼットを除く4社が好業績を挙げた。過去最高の収益を更新するケースも多く見られた。
収益性が順調に向上
対象にしたのは、美津濃(ミズノ)、ゴールドウイン、ヨネックスの3社(順不同)。いずれも2025年3月期の企業である。
ミズノの2025年3月期連結決算は、日本や米州、フットウエアやアパレルが健闘し、増収増益を達成した。過去最高の収益を更新した。カテゴリー別では、フットボール(サッカー)やインドアスポーツ、ワーキング事業が貢献した。連結売上高は2,403億3,500万円(4.6%増)。売上総利益率(粗利率)が41.0%(1.4ポイント増)と改善。販管費率も微増したが、粗利の増加が上回り、各段階で過去最高利益を達成した。営業利益は207億7,700万円(20.2%増)、経常利益は213億5,200万円(10.7%増)だった。
ゴールドウインの2025年3月期連結決算は、増収を達成。販促費などの増加で減益に至ったが、増収増益基調にある。主力ブランドの「ザ・ノース・フェイス」(TNF)の売上規模が1,000億円の大台に到達した。引き続きけん引役になった。連結売上高は1,323億500万円(4.3%増)の増収。暖冬の影響もあったが、気温低下で第4四半期は業績が回復した。「TNF」がインバウンド需要を取り込み、健闘。売上高が1,015億円(4.1%増)と健闘した。強化ブランドの「ゴールドウイン」も順調に出店が続いている。売上総利益率(粗利率)は52.1%(0.8ポイント減)。販管費率が増えた影響で、営業利益は219億500万円(8.1%減)の減益となった。経常利益も308億600万円(5.5%減)の減益。
ヨネックスの2025年3月期連結決算は、主力のバドミントンがけん引役になり、2ケタの増収増益を達成した。全地域で増収となった。テニス用品も2ケタ増と堅調に推移した。連結売上高は1,382億7,600万円(18.8%増)と2ケタの増収。売上総利益率(粗利率)は44.9%(0.6ポイント増)と改善。販管費率の増加が抑えられたこともあり、営業利益が141億7,600万円(22.1%増)と2ケタの増益を達成した。経常利益も139億6,400万円(14.5%増)、当期純利益も105億9,100万円(19.6%増)とそれぞれ2ケタの増益となった。売上高、営業利益において、過去最高の収益を更新した。