adidas Group、2024年12月期 連結決算──欧州やアジアが健闘、増収増益を達成

update: 2025/03/14

　adidas AG（アディダス社）の2024年12月期連結決算は、主力の欧州ビジネスが健闘したほか、アジア地域なども好調に推移し、増収増益を達成した。当期純損益が黒字転換を果たした。米州の売り上げが伸び悩んだ。

主力のシューズがけん引役に

連結の売上収益は236億8,300万ユーロ（約3兆8,366億4,600万円、1ユーロ＝162円で換算）、10.5％増で、2ケタの増収となった。粗利率は50.8％（3.3ポイント増）と改善した。販管費率が微減したこともあり、営業利益は13億3,700万ユーロ（約2,165億9,400万円、同）、398.3％増と大幅な増益に至った。

同様に税引前利益も11億2,100万ユーロ（約1,816億200万円、同）、1612.5％増と大きく回復した。当期純損益は、7億6,400万ユーロ（約1,237億6,800万円、同）と黒字回復を果たした（表1を参照）。

当期より地域別のセグメントが一部、変更されている。売上収益は、主力の「Europe」（欧州）が75億5,100万ユーロ（約1兆2,232億6,200円、同）、19.8％増の減収となった。「Greater China」（中華圏）は34億5,900万ユーロ（約5,603億5,800万円、同）、8.4％増と健闘した。新しいセグメント「Japan/South Korea」（日本・韓国）は13億3,900万ユーロ（約3,508億1,800万円、同）、3.6％増と堅調な推移だった。一方、「North America」（北米）が51億2,800万ユーロ（約8,307億3,600万円、同）、1.8％減と伸び悩んだ。

製品別の売上収益は、主力の「Footwear」（フットウエア）が139億7,500万ユーロ（約2兆2,639億5,000万円、同）、16.0％増とけん引役になった。「Apparel」（アパレル）は82億1,600万ユーロ（約1兆3,309億9,200万円、同）、5.0％増と堅調な推移だった（表2を参照）。

通期の売上収益は、為替ニュートラルで1ケタ台半ばを想定している。営業利益は17－18億ユーロ（約28億3,500万円、同）の見通しだ。