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住友ゴム工業、2022年度 『スポーツ事業』業績
ゴルフ、テニスが健闘し増収、増益を達成

update: 2023/02/20

住友ゴム工業、2022年12月期 『スポーツ事業』実績(表1)

住友ゴム工業、2022年12月期
『スポーツ事業』実績(表1)

住友ゴム工業の2022年度(2022年12月期)の『スポーツ事業』は、ゴルフやテニスビジネスが好調に推移し、増収を達成した。損益面では、増益となった。特に北米、韓国市場で業績を伸ばした。

新しい中期計画、ゴルフビジネスで北米を強化

『スポーツ事業』の連結売上収益は、1,165億9,700万円(15.0%増)と2ケタの増収となった。コスト増などの影響もあったが、事業利益は89億4,300万円(3.9%増)と増益を達成した。

住友ゴム工業、2022年12月期 『スポーツ事業』地域別売上収益(表2)

住友ゴム工業、2022年12月期
『スポーツ事業』地域別売上収益(表2)

主力のゴルフ用品では、「北米」が323億円(30.2%増)と収益を後押しした。「アジア」では韓国が健闘したこともあり、213億円(29.1%増)と好調な推移だった。「欧州」は174億円(25.2%増)と健闘した。主力市場の「日本」が408億円(2.9%減)と伸び悩んだ。世界規模での需要増により、部材不足が発生したものの、海外は概して好調な推移だった。そのほか、テニス用品も販売額が増加した。ウェルネス事業では、会員数が一定数回復したこともあり、増収となった。

決算と同時に、新しい中期経営計画も開示している。過去5年間では、海外ビジネスが貢献し、2016年度に728億円だった売上規模が2022年度には1,166億円と拡大してきた。事業利益も同43億円から89億円と倍増した。

新中計(2023-2027年)では、ゴルフ事業において「北米」市場のプレゼンス拡大を目指す。最終年度の2027年までに、北米の売上倍増を計画する。ゴルフ用品において世界第3位を目指す。テニス用品では事業拡大を図ると同時に、ブランド価値の向上にも取り組む。

2023年度(2023年12月期)の業績見通しは、売上収益が1,325億円(13.6%増)。上期(1-6月)で755億円(22.7%増)を計画している。事業利益は80億円(10.5%減)の見通し。上期で60億円(3.4%減)の計画だ。テニス、ウェルネスは増収見通しだが、主力のゴルフ事業において、原材料の高騰や、北米事業拡大を目的とした先行投資を計画しており、減益を計画しているため、全体では減益の見通しとなる。