ウィッツが今秋から、
新ブランド「TOVHO」と「ROCK・DUDE」をスタート

update: 2012/05/07

新しいテイストのゴルフウエアを提案

ウィッツ（京都）が今秋から、ゴルフウエアの新メンズブランド「TOVHO」（トヴホ）と「ROCK・DUDE」（ロック・デュード）を立ち上げる。既存の主力ブランド「ダンスウィズドラゴン」とは一線を画したコンセプト・テイストで、新しいゴルファーの開拓を模索する。

日本製にこだわった「TOVHO」

「TOVHO」は昆虫のトンボがかつて「飛ぶ穂」と呼ばれていたことから命名した。勝ち虫として縁起物にされ、前にしか飛ばないことから不退転の精神を表すという。コンセプトは、「今も継承される日本古来の技術を駆使し、日常の生活から生まれてきた日本独自の文化を、美意識を持って表現する」。スタイルはリゾートライフを意識しており、プレー志向ではない。

素材は日本で調達し、生産も日本で行う。日本の伝統の色をテーマにデザインした。トンボの姿をイメージしたブランドロゴは紺・萌木（もえぎ）・京紫の3色を使った。昨今のゴルフウエアブランドで主流のビビッドな色調と異なり、くすんだ日本伝統の色目が特徴だ。

各商品はこだわった素材と加工が採用されている。注染を使用したボーダーポロ、吊り編み機を使った布帛テイストの厚手のニットを使用したパンツなど、手間と暇をかけている。大量生産が難しいため、売上高計画も大きな額は設定していない。じっくり売って育てていくブランドに位置付けている。

販路は現段階ではゴルフ系のセレクトショップなどで、ゴルフ量販店や百貨店などへ展開するかどうかは未定。上代設定が高いこともあり、展開できる小売店も限られてくる。主なアイテムの価格はボトムが3万円前後、ポロシャツが1万6000－2万円、アウターが4万5000－5万円、ジップパーカーが2万5000－3万5000円。

「ROCK・DUDE」はモノトーンテイスト

「ROCK・DUDE」は「都会的で洗練された中に、音を感じるスタイル」を提案する。「ROCK」がキーワードで、モノトーン調の色目が特徴だ。上代は「TOVHO」より5000円ほど低く設定している。ポロシャツは日本製にこだわったため、「TOVHO」と同額である。

タウンとスポーツの融合をキーワードにしており、「TOVHO」よりスポーツテイストがあって、既存の売り場には入りやすい仕上がりだ。既存のゴルフウエアブランド群の中に入れても違和感がないスタイリングだ。

販路の開拓は「TOVHO」と同様、本格化するのはこれから。しかし「TOVHO」よりもゴルフ量販店や百貨店に出店する可能性は高いとみられる。

5月22日、広島・並木通りにオープン予定の「ダンスウィズドラゴン」の路面店内に2つの新ブランドを併設し展開する予定。新しいゴルフウエアテイストとして受け入れられるかどうか、今後の推移が興味深い。