adidas AG、2021年12月期 第3四半期
増収増益を達成
update: 2021/11/22
adidas AG(アディダス社)の2021年12月期第3四半期(1-9月)連結決算は、各地域で売り上げが回復し、増収増益を達成した。特に「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)と「North America」(北米)がけん引役になった。「Asia-Pacific」(アジア・パシフィック)は小幅な伸びに止まった。
欧州、北米がけん引役に
連結の売上収益は、160億9,600万ユーロ(約2兆602億8,800万円、1ユーロ=128円で換算)、21.1%増と2ケタの増収だった。売上総利益率(粗利率)は51.2%(0.9ポイント増)とやや改善した。販管費比率が低下したこともあり、営業利益が19億2,000万ユーロ(約2,457億6,000万円、同)、269.1%増と大幅に改善した。
税引前利益は18億800万ユーロ(約2,314億2,400万円、同)、332.0%増と大幅な増益。四半期利益も19億1,500万ユーロ(約2,451億2,000万円、同)、580.3%増と大きく改善した(表1を参照)。
地域別の売上推移は、主力の「EMEA」が59億2,800万ユーロ(約7,587億8,400万円、同)、24.8%増と好調な推移だった。「North America」も38億200万ユーロ(約4,866億5,600万円、同)、18.7%増と好調だった。伸びが鈍化したのはアジア地域。9カ月の累計では増収を達成したが、第3四半期(7-9月)では「Greater China」が11.0%減、「Asia-Pacific」が9.6%減と苦戦した(表2を参照)。
強化を進めている「DTC」(Direct to Consumer)ビジネスは、「EMEA」「North America」「Latin America」でそれぞれ2ケタの増収となった。粗利率の改善にも貢献したようだ。
通期の売上収益は、為替ニュートラルで20%の増収を見込んでいる。また、売却を決めていたREEBOK(リーボック)の契約が正式に結ばれ、手続きは来年2022年の第1四半期に完了する見通しだ。