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主要上場スポーツメーカー業績レビュー、① adidas AG
過去5年間で、売上規模が39.8%拡大

update: 2021/01/21

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2020年下期は復調傾向に

2020年シーズンはコロナ禍に翻弄された1年間だった。リアル店舗の閉鎖が特に大きなマイナスの影響を及ぼした。adidas AGも例外ではなく、第2四半期は減収・損失を計上するなど苦戦した。

第3四半期に入り、ようやく利益を確保し、復調傾向が見られるようになった。2020年7-9月=3カ月間の第3四半期決算は減収減益だったが、利益を確保。第2四半期までの損失をカバーした。地域別では、主力の「Europe」(欧州)が3.3.%増と堅調。「North America」(北米)及び「Asia-Pacific」(アジア太平洋)は1ケタの減収だった。

資金繰りの改善のための借入金が増加している点は、他社と共通した傾向。しかし、財務面における当面の深刻な課題は無さそうだ。第4四半期も堅調な推移で、前年並みの粗利を確保する見通し。終息していないコロナ禍がどこまで収益の足を引っ張るかが、焦点だろう。