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NIKE,INC. 2020年5月期 第2四半期 連結決算
全ディビジョンでプラス成長、増収増益に

update: 2020/01/08

NIKE,Inc. 2020年5月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

NIKE,Inc. 2020年5月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

NIKE,INC.(ナイキ社)の2020年5月期の第2四半期(6-11月)連結決算は、全ディビジョンでプラス成長を果たしたため、増収増益を達成した。中でも、「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)および「Greater China」(中華圏)が貢献した。「Footwear」(シューズ)が引き続き、けん引役になっている。グループブランドの「コンバース」も増収増益を達成した。

EMEA、Greater Chinaが好調に推移

連結の売上収益は、209億8,600万米ドル(約2兆2,874億7,400万円、1米ドル=109円で換算)、8.6%増で堅調な推移だった。売上総利益率(粗利率)は44.9%(0.9ポイント増)と改善した。販管費率が31.7%(0.4ポイント減)と減少したこともあり、営業利益が27億6,300万米ドル(約3,011億6,700万円、同)、20.3%増と2ケタの増益を達成した。

税引前利益は、営業外収益があったこともあり、28億1,000万米ドル(約3,062億9,000万円、同)、24.0%増で2ケタの増益。四半期利益は24億8,200万米ドル(約2,705億3,800万円、同)、28.0%増と2ケタの増益となった(表1を参照)。

NIKE,Inc. 2020年5月期 第2四半期 部門別売上高(表2)

NIKE,Inc. 2020年5月期
第2四半期 部門別売上高(表2)

地域別の売上高では、主力の「North America」(北米)が82億7,500万米ドル(約9,019億7,500万円、同)、4.4%増と堅調な推移だった。EBIT(税引前利払前利益)は19億7,500万米ドル(約2,152億7,500万円、同)、0.7%増でほぼ前年並みだった。「Europe,Middle East & Africa」(EMEA)は、53億1,000万米ドル(約5,787億9,000万円、同)、7.9%増と堅調に推移した。EBITも11億1,900万米ドル(約1,219億7,100万円、同)、17.7%増で2ケタの増益を達成した。

成長著しいのは「Greater China」で、35億2,600万米ドル(約3,843億3,400万円、同)、20.6%増。EBITは13億6,300万米ドル(約1,485億6,700万円、同)、28.2%増で、EMEAより売上規模は小さいが、利益額で上回っている(表2を参照)。

品目別の売上高では、主力の「Footwear」が127億2,700万米ドル(約1兆3,872億4,300万円、同)、9.7%増と2ケタ近い伸びだった。「Apparel」(アパレル)も64億800万米ドル(約6,984億7,200万円、同)、6.8%増と堅調な推移だった。

東京オリンピック開催の日本市場に期待感

財務面は安定している。会計基準の変更により総資産が増加した影響で、自己資本比率が相対的に減少しているが、額そのものは増えている。手元流動性資金がやや減っている影響で、同比率が微減した(表1を参照)。

今夏、日本で東京オリンピック・パラリンピックが開催されるが、同社ではその相乗効果に期待を寄せている。日本でのランニング事業が好調で、第2四半期において市場のシェアが過去最高を記録した。