スポーツ専門店を導入したファッションビル
大阪・阿倍野、Hoopの試み
update: 2014/01/14
将来は本店の顧客に
リーシングを担当した近鉄百貨店の商業開発本部、環謙・店舗リーシング部長は、「人気のあるスポーツを消去法で絞っていきました。ファッションと共存でき、かつ幅広い客層を取り込める種目を考えた結果、サッカー・テニス・バスケットボールに落ち着きました」と経緯を説明する。
大阪の“ミナミ”と称される商圏にスポーツ専門店が皆無なわけではない。難波の髙島屋大阪店に隣接するショッピングモール「なんばパークス」には「ゼビオ」が出店しているし、郊外には「スポーツオーソリティー」もある(以前、なんばパークスにはスポーツオーソリティーが出店していたことがある)。また「ミカドスポーツ」という老舗のサッカーショップもある。
従来の特定種目に絞ったスポーツ専門店の出店条件として、「都市部、ファッションビル、ショップインショップ」といったケースは少なかった。郊外型ショッピングセンターに出店するケースは見られるが、路面店や商店街の一角に展開するといったケースが主だ。「5階へスポーツ専門店を導入した結果、今まで少なかった男性客、特に学生が増えている。行く行くはandや近鉄本店の顧客になってもらえる可能性もある」(環部長)と相乗効果にも期待を寄せる。
この試みが成功するかどうか現時点で判断はできないが、新規客を取り込むスポーツ専門店の新しい試みとして、今後の経緯はたいへん興味深い。