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ゴールドウインが新業態を出店する「恵比寿ガーデンプレイス」の出店戦略説明会──「企業の押し付けでない地元に合った価値を提供する」

update: 2022/09/26

「企業の押し付けでない地元に合った価値を提供したい」 と語るゴールドウインの渡辺貴生 代表取締役社長

「企業の押し付けでない地元に合った価値を提供したい」
と語るゴールドウインの渡辺貴生 代表取締役社長

ゴールドウインが新業態を出店する複合商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」(東京都渋谷区)の出店戦略説明会が9月22日、現地で開かれた。ゴールドウインの渡辺貴生 代表取締役社長は新たに出店する業態開発に関して、「パートナー企業との“共創”を重視し、公共性をデザインすることを意識した」と説明した。

「公共性のデザインを意識」した店舗開発

来たる11月8日にリニューアルオープンを迎える「恵比寿ガーデンプレイス」の出店戦略説明会には、ゴールドウインの渡辺社長のほか、同施設のデベロッパー、サッポロ不動産開発(株)の中島信一郎 取締役、長谷部健 渋谷区長も登壇した。

ゴールドウインは「恵比寿ガーデンプレイス」へ3つの直営店舗を出店する。同施設の「センタープラザ」1階に、本州最大規模の300坪の面積で、新業態を含む3店──主力ブランドの「ザ・ノース・フェイス」と「ニュートラルワークス」、新業態の「PLAY EARTH KIDS」(プレイアースキッズ)で構成する。(8月5日に第一報を配信。 https://www.apparel-mag.com/sbm/article/shop/2316

恵比寿は都市部立地で、地元住民の利用が多く、ゴールドウインが過去に出店してきた立地とは一味異なる。また同じ都市部でも「(商業施設が主体の)渋谷や原宿と違い、学校や個性派の店舗が多い」(渡辺社長)一面がある。「恵比寿ガーデンプレイス」は恵比寿の街の一部を形成していると捉え、「企業の押し付けではない(地元に合った)公共性をデザインすることを意識した」(同)。

同社は他企業と協業して、子供向けの遊具もデザインするなど、物販店舗以外の部分でも関わっている。「(ザ・ノース・フェイス店舗が集積する)原宿は小規模の店舗が複数並んでいる構図だが、恵比寿では大きなスペースを使った新業態を構想した」(渡辺社長)。「ザ・ノース・フェイス」のフィルターを通した“キャンプ”を提案しようと考えた。

デベロッパーのサッポロ不動産開発(株)の中島信一郎 取締役は改装の経緯について、「開業から28年を迎える施設ということもあり、立ち位置を再考する必要が出てきた」と説明。今春の第一弾に続き、今秋の改装で新しい施設像がより鮮明に見えてくる。「恵比寿で住む人、仕事をする人、または街を訪れる人たちに新しい過ごし方を提供したい」と抱負を語った。