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ファッション化するアウトドアウエア
機能性とデザイン性が進化

update: 2019/10/29

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「ザ・ノース・フェイス」。 高機能性とデザイン性が支持を集めている

「ザ・ノース・フェイス」。
高機能性とデザイン性が支持を集めている

アウトドアブランドのウエアがファッションとして着られる需要が増えている。過酷な天候や環境に耐えられる高い機能性を持つアウトドアウエアは、日常生活でも利便性が高い。防風性や撥水機能、着心地などが認知され、着こなしの幅が広がっている。デザイン面でも、タウンユースで着られる色や体裁が増えてきた。

エンドユーザーの意識も変化

アウトドアブランドのウエアがファッションとして着られるようになった背景には、製品そのものの進化もあるが、エンドユーザーの意識が変化していることも一因だ。数年前までは、いわゆる“山専”――登山専門店で顧客層や売れ筋を聞くと、アウトドアで使用するユーザーが大半を占めていた。昨今は、特にアパレル商材を手厚く品揃えしているショップが中心だが、来店客の中にタウンで着用する目的で製品を買い求めるケースも増えてきている。

人気を集めているアウトドアウエアは、機能性とデザイン性が両立しているブランドがメーンだ。取材を通し、最もよく耳にする人気ブランドは「ザ・ノース・フェイス」。ゴールドウインが手掛けるアウトドアブランドで、具体的な売上規模は非公表だが、国内最大のアウトドアブランドとして認知されているのは、スポーツ市場全体の共通認識だろう。ハイエンドライン「サミットシリーズ」では、標高の高い山を目指すシリアス層の使用に耐えうる高機能商材を提供しているが、もっと廉価なラインでは、ファッションやタウンユースにも適した商品がある。