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SSKエンタープライズ 代表取締役社長 菊池真次 氏
「ショッフェル」売上高10億円を第一目標に

update: 2015/01/14

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打ち出しはインターナショナル社と同じに

新ブランド「Schoffel」

新ブランド「Schoffel」

「ショッフェル」ブランドは直営でのみ販売し、卸展開は考えていない。直営と卸で併売していた「フェールラーベン」とは対照的だ。これは「ブランドイメージ保持のため大事に売りたい」という菊池社長の意向でもある。

「(以前、日本で販売されていたこともあるが)まだ知名度は低いと思います。ブランディングのため、大事に売っていきたい。12月に『ウォークポイント』の顧客へ『ショッフェル』の正規代理店になった旨のダイレクトメールを送りました。打ち出しは基本、インターと同じものにします。今春、商品が店頭へ並び始めれば、露出を増やせると思います」

本国のドイツでは2012年から、ブランドイメージを見直す作業に取り掛かっていて、高機能でクール(格好良い)という世界観を改めて発信し直している途上だ。新生「ショッフェル」が15年から日本で再スタート切るのは、新しいイメージを発信する上でもまたとないタイミングである。

「昨年11月、ブランドのインターナショナルの会議に出席しましたが、どのディストリビューターにも現地スタッフにも活気があった。業績が良いからだが、長期契約を交わしているディストリビューターが多かった。当社へも『売り上げの数字を無理やり作れ』といった要請はないので、中長期でじっくりブランドを育てることができます」

日本ではアウトドア主体に展開

本国ではスキーウエアで1位、アウトドアで2位のシェアを誇る同ブランド。日本では通年展開できるアウトドアを主体に販売する。ターゲット層は40歳前後のアウトドア愛好者。具体的には「男性は42歳、女性は30代」(菊池社長)とイメージしている。

「来期(15年秋以降)には2店舗を出店したい。基本は専門性の高い立地を選びたいので、アウトドア専門店のショップインショップとして出店する可能性もあります」

15年春夏シーズンのライセンス品は前述のTシャツや薄手のアウター、バッグのほか、布帛のストレッチパンツや一部アクセサリーも視野に入れる。アウターでは2.5層のジャケットを計画する。一方、インポートの強みはアウター類だ。フリースとジャケットを重ね着するスタイルである。

「素材はインターが採用したものを使うことも考えています。その点、本国サイドは協力的です。ライセンスはロットがある程度まとまらないとコストも高くなりますし…。アジア企画が拡大する可能性もあります」

略歴 菊池真次(きくち・しんじ)氏 1955年生まれ。80年4月、三井物産スポーツ用品販売株式会社に入社。88年4月、ロシニョールジャパンに移籍。95年4月、エスエスケイ東京支店営業課長として入社。2009年7月、商品本部長。11年7月、管理本部副本部長。同年10月、取締役。12年7月、取締役管理本部長兼物流本部長。14年9月より、SSKエンタープライズ代表取締役社長を兼務。