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アシックス
グローバルプロダクトマーケティング統括室長
常務執行役員 ジョン・モレンジャー氏
「足りないものはブランドのDNA」

update: 2013/03/14

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グローバルプロダクト マーケティング統括室長 常務執行役員 ジョン・モレンジャー氏

グローバルプロダクト マーケティング統括室長
常務執行役員
ジョン・モレンジャー氏

アシックスが昨年(2012年)11月16日、新たに設けた「グローバルプロダクトマーケティング統括室」。世界規模で商品企画を強化する目的で設置された新しい部署だ。その統括室長に就任したのが、フランス人のジョン・モレンジャー常務執行役員。同社のグローバル化を象徴する人事と言えるだろう。同室の設置からおよそ3カ月が経過した現時点で、その進捗状況と今後強化する点について、モレンジャー統括室長に聞いた。

「アシックス」の新しい価値を作り上げる

「グローバルプロダクトマーケティング統括室」は世界の販売を管轄する「グローバルセールス・マーケティング統括部」や「アジア・パシフィック統括室」などと同様、独立した組織。管掌するのは、「グローバルセールス・マーケティング統括部」の部長を務める加藤克巳・取締役執行役員だ。モレンジャー氏はナイキ、プーマと外資スポーツメーカーでフットウェア(シューズ)の企画に携わってきた経歴を持つ。アシックスはこうしたキャリアにも魅力を感じた訳だが、モレンジャー氏がアシックスへの入社を決めたのも、加藤取締役ら役員との出会いが大きな動機だった。

「アシックスに入社を決めた理由は3つ。1つ目は私が必要とされる目的で、アシックスの尾山基社長と加藤取締役に会い、彼らがこれからやろうとしていることを聞いて感銘を受けたからです。彼らがこれからやろうということは、すでに作られた計画を遂行するために私を必要とするのではなく、どうすればアシックスのブランド価値とプロダクト(製品)を高められるかということを私に考えて欲しいというものだった。いくつかの会社から誘いを受けていたが、(自身の能力を発揮できる)アシックスの『これから会社をどうやって成長させていくか』という目的が大きな動機になりました。2つ目は日本滞在という人生になかったこと、アドベンチャー(冒険)を経験できること。3つ目は尾山社長と加藤取締役の人柄です」

尾山社長も加藤取締役も欧州赴任の経験がある。海外を経験した2人の役員がモレンジャー氏をスカウトしたことは象徴的だ。現在、モレンジャー常務執行役員はアシックス本社のある神戸に住み、「アシックス」のブランド価値とプロダクトの質向上に取り組んでいる。