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『注目パーソン・インタビュー』
アシックス 渡辺博司
執行役員プロダクトマーケティング統括部長
アスレチック・スポーツスタイルプロダクトマーケティング部長
デザインセンター長

update: 2012/01/10

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グローバルでデザインを発信

渡辺博司 執行役員プロダクトマーケティング統括部長 アスレチック・スポーツスタイルプロダクトマーケティング部長 デザインセンター長

渡辺博司 執行役員プロダクトマーケティング統括部長
アスレチック・スポーツスタイルプロダクトマーケティング部長
デザインセンター長

商品企画で重視しているのは、従来から強みにしている機能性と今後、強化していくデザイン性だ。特徴の1つが「デザインセンター」の存在だろう。

「デザインセンターは神戸に置いています。世界各国の企画へ向けたデザイン発信を担い、常駐で社員が4人、あとは外部スタッフで構成しています。シンクタンク的な部分と、アシックスのデザインの大きな方向性を開発していくような部分と、デザイン力全体を底上げする役割。スポーツメーカーで設けているケースは珍しいかもしれません。売り上げの60%以上が海外なので、4拠点(前述)の各地域へ直接、デザイン自体をどうこう(指示)するのは非現実的。その中で『アシックス』ブランドがどう強化されているのか、が重要なので、そうした中で行きついたのが『アシックスデザインDNA』でした。テクノロジーと並列で、デザインDNAでデザイン力を高めるということ。後はローカルのアダプテーション(適応)が必要なので...。コアをしっかり作っていくということに特化しています。グローバルで見たときに『アシックス』がどうあるべきか、が本質的なデザイン戦略だと思います」

「デザインセンターはデザイン面において、グローバルのデザイン強化とプロダクトマーケティング統括部と両面で関わっています。日本市場で言えば、12年春から投入する『ASICS33』(アシックスサーティースリー)コレクションが最新のモデルです。米国では11年春から一部先行展開しており、欧州も含め今春から強化していきます。『ASICS33』はあくまでランニングシューズですが、これまでわれわれが展開してきた走りを追求する機能モデルとは異なります。それとは対極に当たる“ベアフット”などもグローバルでは1つの流れとして定着しつつあり、大きくランニングシューズの概念が幅広くなってきました。ランニングも1つのスポーツからライフスタイルの一部に浸透するようになっており、ランニングのスタイルも様々に変化しつつあります。もう少し“走り”と“生活”の両方をエンジョイしたい人に向けて、スタイルを重視したランニングシューズを求めるニーズが増えてきました。そういったユーザーへ向けたランニングシューズが『ASICS33』です。当然、価格も機能がシンプルな分リーズナブルで、かつ購買層も少し若め。スタイリッシュさを持った1つのシリーズとして提案していきます」