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『注目パーソン・インタビュー』
ミズノ、松下真也 取締役 ゴルフ事業、広報宣伝担当

update: 2011/10/24

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松下真也取締役

松下真也取締役

ミズノの柱事業の1つであるゴルフ事業を担当する松下真也取締役。今年度から本格的に「MP」「JPX」2つのラインに集約し、ゴルフビジネス強化に取り掛かっている。2010年度の実績は234億円(前年比4.4%減、ウエア・シューズ含む、決算発表時の数値)。売上規模の大きい3月に発生した震災により、国内のゴルフ需要が大きく落ち込んだ。今期はその影響が尾を引き前年比を下回る推移が続いているが、予想よりも回復の度合いは早いようだ。厳しい環境の続く市況下で、どうやってゴルフ事業を立て直していくのか、松下取締役に話を聞いた。

ゴルファーのプレースタイルに合わせる

2009年度のゴルフ(ウエア、スクール除く)ビジネスは売上高222億円で、10年度は前年比10%減だった。前述した通り震災の影響が大きかったためだ。震災の起こる直前の2月までは計画に近い数値で推移していたが、期末の3月で落ち込んだ。今期11年度の通期見通しは、消費の回復が早いと見られている。

「ゴルフ事業の中期計画では12年度に266億円、創業110周年を迎える16年度には310億円を計画しています。しかし前期の震災の影響で、計画を見直す必要が出てきました」

「JGGA(日本ゴルフ用品協会)の『ゴルフ市場活性化委員会』の予測では、4月初めで通年の見通しが前年比80%くらいだったものが、6-7月の発表で同85%くらいに上方修正された。業界全体では通期で同90%くらいに落ち着くと思います。当社は通期で同95%くらいを想定しています。来年2月に新製品を出すので、もう少し伸ばせるかも知れません。それにしても、震災の影響はゴルフが一番大きかった。ほかの種目ではそれほど落としていないのですが、不要不急の競技ゆえだからでしょう」

当初心配された震災の影響からの回復は思いのほか早くなっているようだ。同社のゴルフビジネスは昨期、元々堅調な商況だったため、消費が戻れば回復基調に乗ると考えられる。堅調の一番の要因は、昨年から同社のゴルフ事業を支えていたカスタムフィッティングだ。専用の機器とフィッターが各ゴルファーのスイングを計測し、最も適したクラブを選ぶシステム「ミズノパフォーマンスフィッティング」で、他ブランドとの差別化につながっている。