TOP > 財務分析レポート > アシックス、2022年12月期 連結決算──2...

アシックス、2022年12月期 連結決算──2ケタの増収増益、過去最高収益を達成

update: 2023/02/13

アシックスの2022年12月期は 増収増益で過去最高の収益に (画像は説明資料から抜粋)

アシックスの2022年12月期は
増収増益で過去最高の収益に
(画像は説明資料から抜粋)

アシックスの2022年12月期連結決算は2ケタの増収増益となり、過去最高収益を達成した。1年前倒しで、中期経営計画の数値目標を達成した。主力の「パフォーマンスランニング」がけん引役になったほか、競技スポーツやライフスタイル、「オニツカタイガー」も軒並み好調な推移だった。

主力の「パフォーマンスランニング」がけん引役に

アシックス、2022年12月期 財務数値一覧(表1)

アシックス、2022年12月期
財務数値一覧(表1)

連結売上高は4,846億100万円(19.9%増)で2ケタの増収。「パフォーマンスランニング」が全地域で増収したほか、全カテゴリーでプラス成長を果たした。地域別では、「日本」(アシックスジャパン)を除く全地域で増収を達成。「日本」地域も前年の東京オリンピックの売り上げを除くと6.0%増と健闘した。

売上総利益率(粗利率)は49.7%(0.2ポイント増)と前年並みを維持。コスト増などの影響をチャネルミックスの改善、上代の値上げなどで緩和した形だ。販管費はデジタル関連への投資や為替の影響など増加要因もあったが、前年比を下回った。その結果、営業利益が340億200万円(54.9%増)と過去最高を達成した。経常利益は309億1,300万円(39.5%増)で300億円台に到達した。

アシックス、2022年12月期 カテゴリー別・地域別売上高(表2)

アシックス、2022年12月期
カテゴリー別・地域別売上高(表2)

カテゴリー別では前述の通り、主力の「パフォーマンスランニング」がけん引役になった。売上高は2,582億円(24.0%増)と2ケタの増収。カテゴリー利益も491億円(15.4%増)と増益を達成した。競技系の「コアパフォーマンススポーツ」も同541億円(31.0%増)の増収。カテゴリー利益も94億円(88.7%増)と増加した。

地域別の売上高では、「北米」が1,053億円(22.2%増)と復調。「欧州」も1,300億円(22.0%増)と好調だった。コロナ禍の影響で行動制限のあった「中華圏」も624億円(18.7%増)と健闘した(表2を参照)。

通期業績は過去最高収益を目指す。連結売上高5,100億円(5.2%増)、営業利益370億円(8.8%増)、経常利益320億円(3.5%増)、当期純利益200億円(0.6%増)の計画だ。