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外資系上場スポーツ企業、2021年12月期の業績展望──② PUMA
5期前から着実に業容が拡大

update: 2022/01/27

PUMA、2020年12月期 財務数値一覧(表1)

PUMA、2020年12月期
財務数値一覧(表1)

2021年12月期の外資系上場スポーツ企業の2021年12月期を展望する。2回目は、PUMA(プーマ社)を取り上げる。前期(2020年12月期)はコロナ禍の影響で減収減益と苦戦した。2021年度は順調に業績が回復し、利益面は前期の額を超えている。

コロナ禍の影響は軽微に

PUMA、2016年12月期 財務数値一覧(表2)

PUMA、2016年12月期
財務数値一覧(表2)

PUMA の2020年12月期(2020年度)はコロナ禍の影響で減収減益となった。連結の売上収益は52億3,400万ユーロ(約6,594億8,400万円、1ユーロ=126円で換算)、4.9%減。売上総利益率(粗利率)は47.0%(1.8ポイント減)と低下し、販管費率が43.3%(2.0ポイント増)と増加したこともあり、営業利益(EBIT)は2億900万ユーロ(約263億3,400万円、同)、52.5%減となった。

5期前の2016年12月期(2015年度)と比較すると、売上額、利益額共に上回った。コロナ禍の影響で苦戦したが、2015年度実績より成長を遂げた。効率性指標、流動性指標はやや悪化した。

PUMA、2021年12月期 第3四半期 財務数値一覧(表3)

PUMA、2021年12月期
第3四半期 財務数値一覧(表3)


2021年12月期は第3四半期まで順調に推移している。前期の利益額を上回っている。コロナ禍の影響で一時的に成長は鈍ったが、5期前から着実に業容は拡大している。