帝人フロンティア、2026年秋冬シーズン 機能素材展──アウトドア、アスレ分野へ軽量ストレッチ素材を提案
update: 2025/06/13
ニット素材「SOLOTEX® DELITE®」。
軽量性、ストレッチ性、ソフトな着用感を併せ持つ
帝人フロンティアは2026年秋冬シーズンの機能素材展において、ニット素材「SOLOTEX® DELITE®」（ソロテックス デライト）を開発、提案した。スポーツシーンを中心に展開予定。ポリウレタン（PU）を使わないストレッチ素材で、軽量、通気性、高質な表面感が特長だ。
軽量、通気性、高質な表面感の「SOLOTEX® DELITE®」を開発
同社の2024年度（2025年3月期）のスポーツを主体とした機能素材ビジネスは、増収増益を達成した。国内外共に健闘したが、特に海外向けのビジネスが好調だった。国内市場はインバウンド需要が活発だったようだ。今期も増収増益を計画している。
昨今、アパレル各社からは新しい切り口による素材──天然繊維に近い質感や表面感、着心地などのニーズが高まっているという。また、高機能性や環境配慮という要素は標準装備になっている。
こうした昨今のトレンドやニーズを鑑み、既存のポリトリメチレンテレフタレート（PTT）素材「SOLOTEX®」（ソロテックス）をブラッシュアップし、新たにニット素材「SOLOTEX® DELITE®」（ソロテックス デライト）を開発、提案した。まだ十分に開拓されていない分野──軽量性や質感、機能性に富み、ストレッチ性の高い素材を目指した。
PTTを使用したコンジュゲート糸を開発し、強く大きなクリンプ構造を持たせた。芯の部分に大きなクリンプ糸、鞘の部分には細かいクリンプ糸を配置して1本の複合糸にした。その結果、PUを使わず高いストレッチ性を持たせた。加えて、軽量性や通気性、速乾性が向上。風合い、着用感が進化した生地になった。
想定する分野は、アウトドアやランニングウエアなどのアスレチック系といったスポーツ関連。2－3年後には、ファッションなどの分野にも拡販していく計画だ。
