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「SKI FORUM 2013」を開催

update: 2013/06/06

新作をお目当てに 大勢のスキーヤーが詰めかけた (写真は大阪展の様子)

新作をお目当てに
大勢のスキーヤーが詰めかけた
(写真は大阪展の様子)

日本スキー産業振興協会が6月1-2日の2日間、東京および大阪を会場にして「SKI FORUM 2013」を開催した。東京展(東京都港区)では期間中、およそ2,500人の来場者が訪れた。 大阪展では約1,000人が会場に訪れた。

市場は復調傾向

同イベントは次シーズン(13-14年シーズン)のスキー商材の新モデルをエンドユーザーに披露し、早期受注を募る目的で開催されている。以前は各メーカーが個別で同様の展示会を開催していたが市場縮小を受け、共同開催にメリットがあると判断した各社が共催するようになった。

12-13年シーズンは積雪状況に恵まれ、また19歳を対象にしたリフト券無料キャンペーンなどのイベント効果もあり、東日本大震災で落ち込んで以来、久しぶりに復調した。しかし、従来の水準にまでは戻っていない。

東京展は用具・アパレル20数社、50余ブランド、大阪展はスキーウエアの5社が出展した。2年ぶりに東西で開催した同イベントは、エンドユーザーに次シーズンの新作を披露し、早期受注を受け付ける場としてメーカーには貴重なイベントだ。小売店が顧客を招待し、受注はその小売店を通じて行う形態を採る。

スキー市場は1990年後半をピークに縮小の一途をたどっていった。ピーク時の10分の1という声も聞かれる。ボリューム層が購買に動くのは積雪後、年明け以降が中心になるが、それゆえプロパー販売で利益が確実に確保できる早期受注イベントはメーカーにとってもメリットがある。

大阪展はゴールドウインとデサントが共催したことが契機でその後、同業他社が参画し現在の形に至っている。これも前述の通り、スキー市場の縮小が影響している。早期受注で確実なニーズを取り込み、機会ロスとマークダウンのリスク回避にもつながっている。

市場規模は確実に縮小したが、年内納入が主体の売り上げが計算できるリピーター層と、年明けのボリューム層というスキーヤーの二極化が顕著になっている面も、早期受注会の開催が定着してきた遠因になっている。

出展社の主要ブランドの1つデサントでは、ウインタービジネスに占める早期受注の比率が20-25%だという。またゴールドウインでは、学生層のスキー部員などリピーター層が毎年、イベントに訪れているという。スキーマーケットの売上規模は最盛期ほどではないが、着実に利益を確保できる安定市場として、二極化という状態で落ち着きつつあるのが現状のようだ。