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ミズノが進める生産体制のシフトチェンジ
高機能性、安定品質を重視

update: 2014/02/17

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国内工場の人材育成にもプラス

「ブレスサーモ エブリ」。 海外生産の成果が表れつつある

「ブレスサーモ エブリ」。
海外生産の成果が表れつつある

ミャンマーなどを除き、主力工場は商社を介さず自社のスタッフで品質管理に携わっている。ミズノアパレルテクニクス(兵庫県丹波市氷上町)ではオリンピック用ウエアや特殊な別注ウエアを生産しているが、海外工場の品質管理に携わることで、こうした国内自社工場のスタッフ育成にも相乗効果が表れているようだ。「工場管理は現場を知らなければ難しい。工場の見極めも重要だ」(田中次長)と語る。ミズノアパレルテクニクスでは、アジアの工場のライン構築もスタートさせている。国内で培った工場オペレーションのノウハウを、アジアの工場にも応用し、生かそうとする取り組みだ。

かつて、チームウエアの生産は短納期、小ロットで対応できる国内生産が主流だったが、ミズノではこうした別注オーダーを上海美津濃有限公司へ移行しつつある。日本の品質基準に見合うだけのレベルに達しているためだ。付加価値の高い高額品、高品質品も手掛けるようになった。

そのほか、秋冬の基幹素材「ブレスサーモ」や、着圧型機能アンダー「バイオギア」のベーシックモデルなどの生産をアジアの工場へ移管しつつある。量販店を中心に販売する廉価版「ブレスサーモ」の「エブリ」はインドネシア、中国、タイの3国で生産した。徐々に生産体制のトランスフォーメーションの成果が実りつつある。