ミズノ、ベースボールビジネスのショップ戦略を刷新──市場の変化に適応する狙い
update: 2026/05/25
ミズノが今年4月から、野球とソフトボールの特約店「ミズノダイアモンドクラブ(MDC)」をスタートした。前身の「BSS」(Mizuno Baseball & Softball Speciality Shop)を発展解消し、より効率の良い体制に改めた。市場の変化やコロナ禍の影響に対応し、ブランドの価値を向上させる目的がある。
新たに「ミズノダイアモンドクラブ」をスタート
ベースボール市場は少子化の影響もあり、縮小傾向にある。またコロナ禍をきっかけにオンライン比率が増え、売価が過度にマークダウンされる傾向が強くなっている。こうした市況の変化に対応するため、新たな特約店制度「MDC」に移行した。野球・ソフトボール関連商品を適正な価格で販売し、ブランドの価値を維持する大きな狙いがある。
新たにスタートした「MDC」は、従来の「BSS」の基本的な内容を引き継いでいる。取り扱う商材は、ミズノのベースボール分野における硬式グラブのハイエンド品「ミズノプロ」。当然、専門性も価格も高くなるため、販売側のスキルが求められる製品である。
特約店の選考基準は5つの条件を満たした小売店に限定していて、接客やリペア(修理)など、アフターケアの面も不可欠な要素と考えている。5つの条件とは、①地域に密着した活動、②高い専門性の追求、③質の高い接客、④リペア(修理)対応、⑤情報発信、だ。
「BSS」から「MDC」へ移行し、新たにスタートを切った店舗は325店。「BSS」の時より数は減っているが、1店舗当たりの取扱数が増えるという傾向もあり、ブランドの価値を維持・向上する上でプラスになると考えている。今後も展開店舗数は増やしていく方針である。
同社の寺下正記 ダイアモンドスポーツ・ラケットスポーツ事業部長 事業企画販促部長は「MDC」の狙いについて、「価値ある製品を価値ある形で価値ある所(店舗)に卸したかった。(市場変化に適応した)最適なチャネルにした」と説明する。また、「ミズノプロ」という付加価値商品を「顧客がきちんと買える店を確保する目的もあった」(寺下事業部長)。
今後は、さらにきめ細かい商品企画の追求と、在庫の適正化および消化率の向上に力を入れる。エンドユーザーのニーズが細分化し、商品の動きも従来と変化してきているためだ。













