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『企業レポート』デサント、2012年FW
スキーウエア「DESCENTE」
スノーボードウエア「A7」
「DESCENTE」は新ライン「N‐Style」で汎用性をアピール
「A7」はオフピステとコーディネートを重視

update: 2012/01/23

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小売店の反応は上々

「デサント」ブランドのレディススキーウエアを担当する徳田奈沙MD

「デサント」ブランドのレディススキーウエアを担当する徳田奈沙MD

レディススキーウエアを担当する徳田奈沙MD

新しいスキーウエアを引っ提げて臨んだ12年秋冬展示会。スキー専門店など小売店からレディス企画が評価された。「欲しいものが形になっている」「コンパクトに表現されている」など前向きの感想が聞かれたという。

徳田マーチャンダイザーは、「商品を見た大手小売店バイヤーに言われた『企画担当者は楽しかっただろうね』という一言が一番うれしかった」と振り返る。ブレインストーミングの成果が形になった瞬間だった。

「N‐Style」で提案されたスタイリングはボア付きの布帛ジャケットにレギンスとショートパンツのレイヤード(重ね着)、ノースリーブベスト(取り外しできる袖が付いたジャケット)と長袖ニットのレイヤードにマルチボーダー柄の7分丈パンツなどと、原色や切り替えを多用した従来型のスキーウエアとは一線を画している。従来型スキーウエアからの脱却を目指した新しいコーディネート提案である。ジャケットと3WAY(3通りの使い方ができる)のニットキャップのセットが3万5700円(税込み)など、セット買いを期待して、上代価格をやや安く設定した。

機能面では4WAYストレッチやシームレス加工、圧着加工など高機能要素は標準装備。スキーウエアの本分からは逸脱していない。「N‐Style」の初シーズンは12型と全体の7%に過ぎないが、新しいレディススキーウエアのカテゴリーを構築するべく、今後の成長に掛ける期待は大きい。

ボードウエアでもスタイリングがポイントに

「A7」ではバックカントリーなどオフピステで着るウエアを企画した。フルシーム処理を施し、4WAYストレッチ素材など高機能性を備えつつ、個性的なスタイルを取り入れた。ロンドン五輪を意識したユニオンジャック柄や、ドルマンスリーブを採用したストリートカジュアルのモデルを企画した。

変わったモデルでは、レイヤード風のスタイルを楽しめるアイテムが登場した。ジャケットの裾内側に内蔵されたインナーパーツを取り出して重ね着しているように見せるアイテムもある。このインナーパーツの色柄はほかのジャケットやパンツと連動していて、レイヤード風スタイルに不自然さが出ないよう工夫されている。