『企業レポート』
伊藤忠商事 繊維カンパニー 2010年度決算
増収増益、ジャヴァHD、レリアンの子会社化が後押し
update: 2011/05/16
こうした中国内販の取り組みは今期に入っても継続されている。今年4月には、大手小売りチェーンの「スポーツ100」との間で「エアウォーク」ブランドのサブライセンス契約を結び、28店舗をオープンした。5年後に200店規模まで拡大する計画を立てている。
主力の国内では、「オニール」や「ボリオリ」など新たに10ブランドを導入した。また、今後も中国内販で展開するブランドが増えるとみられる。
主力のブランドビジネスは中国が主戦場に
繊維カンパニーの最終利益に対する貢献率が全体の半分を占めるブランドビジネス。ジャヴァ、レリアンが加わり、ライカが去ったわけだが、今後伸びる市場と期待を掛けているのは中国である。10年度のブランドビジネスはほぼ堅調で予算に近いレベルで終了したという。が、「現状は国内が中心だが大きな伸びは期待できない。杉杉(集団)を中心に中国で伸ばしていきたい」(岡本均、繊維カンパニープレジデント)と中国の消費市場に期待を寄せる。
「中国ビジネスの積極拡大」は、決算と併せて発表された中期経営計画「Brand-new Deal 2012」(2011~2012年度)の中でも、“分野別重点施策”の1つとして掲げられている。現地複合企業との取り組み強化、全社レベルでの有望中国案件の推進、中国人材の増強の3つの強化点を挙げている