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デサント、ブランド事業戦略を刷新

update: 2023/04/20

新たにブランド事業戦略を刷新。 「デサント」はプレミアムスポーツブランドとして ブラッシュアップする (写真は「水沢ダウン」)

新たにブランド事業戦略を刷新。
「デサント」はプレミアムスポーツブランドとして
ブラッシュアップする
(写真は「水沢ダウン」)

デサントがブランド事業戦略を刷新する。各市場に適したブランドの世界観を発信すると共に、高付加価値商品を生産する自社工場、水沢工場の機能を強化する。新しいイメージの構築と“ものづくり”の強化でブランディング戦略を推し進める。

市場ニーズに適した位置付けに改める

新しいブランド事業戦略では、主要なブランドの位置付けを市場ニーズに適した状態に見直すことが重点施策の1つだ。「デサント」「ルコックスポルティフ」「アリーナ」「マンシングウェア」の各ブランドにおいて、商品群の展開、配置を改めている。従来のブランドに由来するスポーツ種目──スキーやテニス、水泳といった切り口に変化はない。

「デサント」ブランドでは、従来の“スプリットマーク”のロゴを付けたアスレチック分野の商品群を高品質、高感度へブラッシュアップし、「プレミアムスポーツブランド」としての付加価値を高める。国内の直営店を今夏から秋にかけて計8店舗の改装を順次、実施する。新しい世界観を発信する拠点として強化を図る。「MOVESPORT」では、新たに若年層をメーンターゲットにして、2023年春夏シーズンから再スタートを切った。

「ルコックスポルティフ」ブランドでは、女性を主体にライフスタイル=スポーツカジュアルの打ち出しを強めていく。「アリーナ」は引き続き水着のトップブランドを目指す。「マンシングウェア」は「ゴルフを愛する人々とその家族の日常に寄り添いながら共に歩み続けるブランド」を目指す。

China(中国)市場では、「ルコックスポルティフ」「マンシングウェア」のリブランディングを実施。「ルコック」では、スポーツブランドとしてリブランディングし、「マンシングウェア」では、直営店展開からECへシフトを図っている。

ものづくりの体制も強化──水沢工場を増設へ

一方、ものづくりにおいても積極的に投資、強化を図る。「水沢ダウン」など高機能、高感度の日本製スポーツアパレルを生産する水沢工場を建て替える。約30億円を投資して、国内の3工場「水沢、吉野、西都」の「開発・製造・サスティナビリティ」でマザーファクトリーにする計画だ。水沢の新工場は既存の工場に隣接した場所に建設する。現工場では今後も生産を続けるという。

水沢工場のほか、吉野工場では「マンシングウェア」のポロシャツなどを生産。西都工場では、接着縫製品を扱う。「アリーナ」のシリアススイマー向けのレーシング水着や、ゴルフのスラックスなど高機能品を生産する。

そのほか、4月10日は「リペアセンター」(製品の修理拠点)を開設した。「持続可能なモノづくりで長く着られる高品質の商品」を提供する目的がある。