デサント 「ルコックスポルティフ」
新業態の直営店3店舗を出店
update: 2017/03/23
デサントはアスレチックブランドの「ルコックスポルティフ」において、新業態の直営店「le coq sportif avant」(ルコックスポルティフアバン)を3店舗、新たに出店した。同ブランドの“世界観を発信する”のが主な目的。ライフスタイル=汎用性も想定した新しい顧客層の開拓も視野に入れている。
汎用性も意識、ライフスタイルで再チャレンジ
新しく出店したのは、既存店の原宿店のリニューアルのほか、東京・丸の内店、横浜・マークイズ店の3店。昨今、テーマにしている“自転車”シーンを想定したウエア、商材を取り揃えた。
旗艦店舗に位置付ける原宿店では、主力のアパレル商材に加え、ライフスタイルの切り口の1つである食品を意識したスタンドカフェ「エッグスタンド」も展開する。スポーツ系ブランドにおいて、こうした非アパレルの商品を展開するケースは、まだまだ珍しい。
そのほか、新たに、都市生活をコンセプトにしたウエアの新ライン「ル・アーバンスタイル」の商品群も取り揃える。こうした取り組みはすでに社名ブランドで基幹ブランドの「デサント」の直営店──「デサントブラン」でも試みられている。競技シーンを軸に、プラスアルファの新たしい需要を取り込んでいくための、新しい施策である。
同ブランドでは以前、「新宿マイシティ」(現、新宿ルミネエスト)と「ヘップファイブ」(大阪・梅田)に、ライフスタイル系のショップインショップを展開していた。今回は改めて、共通の感性を持った幅広い年齢層を想定し、カジュアルユースへの提案をやり直した形だ。
こうした方針の根底には、商標権を持つアジア地域における拡販へつなげたい意図も見え隠れする。相前後してリニューアルオープンした原宿の「アリーナ」ショップも同様の位置付けと見ていいだろう。グローバルにおける収益比率が高まっている同社の、新しい経営方針の1つと言える。