Foot Locker,Inc. 2023年1月期 連結決算──マークダウンの増加等が影響、減収減益に
update: 2023/04/06
米国のスポーツ系小売店、Foot Locker,Inc.(フットロッカー社)の2023年1月期連結決算は、マークダウンの増加や為替変動等が影響し、減収減益に至った。第4四半期(11-1月)は既存店売上が4.2%増と健闘したが通期の売上収益はマイナスとなった。
北米地域が伸び悩む
連結の売上収益は87億4,700万米ドル(約1兆1,371億1,000万円、1米ドル=130円で換算)、2.4%減の微減収。アスレチック系の業態「Champs Sports」や主力の北米地域の売り上げが伸び悩んだ。マークダウンの増加が影響し、売上総利益率(粗利率)が31.9%(2.5ポイント減)と悪化。販管費率の増加も足を引っ張り、営業利益が5億8,100万米ドル(約755億3,000万円、同)、33.2%減の減益となった。
税引前利益は5億2,400万米ドル(約681億2,000万円、同)、57.7%減とおおよそ半減した。当期純利益は3億4,200万米ドル(約444億6,000万円、同)、61.7%減と苦戦した(表1を参照)。
地域別の売上収益は、主力の「North America」(北米)が64億2,300万米ドル(約8,349億9,000万円、同)、6.8%減と苦戦した。「EMEA」(欧州、中東、アフリカ)が17億2,200万米ドル(約2,238億6,000万円、同)、4.9%増と堅調な推移。日本を含む「Asia Pacific」(アジア、太平洋)も6億200万米ドル(約782億6,000万円、同)、42.7%増と好調に推移した。
業態別の売上収益は、主力の「Foot Locker」(フットロッカー)が33億400万米ドル(約4,295億2,000万円、同)、0.3%増とほぼ前年並み。「Champs Sports」(チャンプス・スポーツ)が店舗数の減少もあり、16億8,100万米ドル(約2,185億3,000万円、同)、13.3%減と苦戦した。旧テクストトレーディングカンパニー(現フットロッカーアトモスジャパン)の「atmos」(アトモス)業態は1億8,800万米ドル(約244億4,000万円、同)、283.7%増(第4四半期は4.1%増)だった(表2を参照)。
期末の店舗数は2,714店(出103、退247、移転・改装115)と100店以上減少した。「atmos」業態は35店(出4、退6、移転・改装3)。通期の連結売上収益は、83億5,300万米ドル(約1兆858億9,000万円、同)、3.5-5.5%減の減収を計画している。