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アシックス、2021年12月期 第1四半期
増収、黒字を回復

update: 2021/05/19

アシックス、2021年12月期 第1四半期 財務数値一覧(表1)

アシックス、2021年12月期
第1四半期 財務数値一覧(表1)

アシックスの2021年12月期 第1四半期(1-3月)連結決算は、主力の「パフォーマンス ランニング」が復調したこともあり、増収を達成した。売上総利益率(粗利率)が改善したこともあり、黒字回復を果たした。

主力の「パフォーマンス ランニング」が復調

連結の売上高は1,065億4,900万円(24.8%増)と2ケタの増収となった。粗利率は49.9%(2.8ポイント増)と大きく改善した。販管費の削減も進み、営業損益は146億400万円(前期は8億8,200万円の損失)の利益を確保し、黒字回復を果たした。

アシックス、2021年12月期 第1四半期 カテゴリー別・地域別売上高(表2)

アシックス、2021年12月期
第1四半期 カテゴリー別・地域別売上高(表2)

経常利益は147億3,200万円(前期は31億4,500万円の損失)。四半期利益は104億8,500万円(前期は2億4,300万円の損失)。各段階で利益を確保した(表1を参照)。

V字回復の原動力になったのは、ランニングシューズに代表される主力の「パフォーマンス ランニング」だ。ほとんどの地域で2ケタの増収を達成した。売上高は544億円(43.5%増)と好調な推移だった。主に競技系シューズである「コア パフォーマンス スポーツ」は売上高135億円(18.3%増)と順調に回復した。日本や欧米などの主要地域で2ケタの増収となった。日本ではワーキングシューズも好調だった。

地域別では、「欧州」の復調が著しい。売上高が311億円(43.4%増)と好調に推移した。「北米」も188億円(20.1%増)と2ケタの増収。「中華圏」は135億円(95.8%増)と大きく回復した。「日本」は304億円(0.5%増)とほぼ前年並みだった(表2を参照)。

第1四半期の健闘を踏まえ、通期の業績見通しを上方修正している。コロナ禍の今後の見通しが不透明なこともあり、業績予想は“レンジ”で表記している。数値には東京五輪の影響も織り込み済み。連結売上高は3,850-3,950億円、営業利益は115-135億円、経常利益は100-120億円の計画だ。