ゴールドウイン、2021年3月期 第3四半期
減収減益も、アウトドア事業が前年並みをクリア
update: 2021/02/10
ゴールドウインの2021年3月期(2020年度)の第3四半期(4-12月)連結決算は、減収減益となった。しかし高い収益性を維持しているほか、主力のアウトドア事業が前年同期比をクリアするなど、復調が鮮明になってきた。
通期の業績見通しを上方修正
連結売上高は692億2,600万円(8.7%減)の減収。売上総利益率(粗利率)は54.3%(0.3ポイント減)とほぼ前年並みだった。販管費率が34.6%(1.4ポイント増)と相対的に増加。営業利益は135億7,700万円(16.2%減)の減益となった。しかし売り上げに占める比率が19.6%で依然、高い収益性を保っている。経常利益は138億8,600万円(15.8%減)だった(表1を参照)。
ブランド事業別の売上高は、主力の「アウトドア関連」が600億4,600万円(0.1%増)と前年同期比並みの水準を維持した。第1四半期を中心にコロナ禍で苦戦したことを考慮すれば、大健闘と言えるだろう。第3四半期(10-12月)に限ると、売上高339億9,400 万円(14.2%増)で前年同期比2ケタの増収を達成している。
そのほか「アスレチック関連」は売上高57億7,100万円(50.3%減)と約半減したが、これは前年に開催されたラグビーW杯効果の反動により「カンタベリー」が減収した影響が大きかった。「ウインター関連」は同14億400万円(24.0%減)だったが、「ゴールドウイン」ブランドは堅調に推移した。
通期業績は上方修正したが、手堅く見積もっている。前年度の実績を下回る計画だ。連結売上高880億円(10.1%減)、営業利益125億円(28.5%減)、経常利益135億円(17.6%減)、当期純利益90億円(16.4%減)の数値目標。中でも「アウトドア関連」は売上高758億円(2.7%減)と、前年並みに近い数値になる見通しだ。