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財務分析レポート
主要上場スポーツメーカー業績レビュー、② PUMA
過去5年で順調に売上規模を拡大

update: 2021/01/22

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PUMA、2019年12月期 財務数値一覧(表1)

PUMA、2019年12月期
財務数値一覧(表1)

2020年12月期の本決算の開示を控えて、主要上場スポーツメーカーの過去5年間の業績をレビューする。今回はその企業の1つ、PUMA(プーマ社)を取り上げる。売上規模、利益の額を順調に拡大してきている。2019年度は過去5年の間に売上収益が62.4%と大幅に増加した。

売り上げは62.4%増、営業利益は4.5倍に

過去5年間の業績──2015年12月期と2019年12月期を比較すると、売上収益は55億200万ユーロ(約6,932億円、1ユーロ=126円で換算)と、62.4%増と順調に拡大している。「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)、「Americas」(米州)、「Asia/Pacific」(アジア・太平洋)の各地域で、比較的バランス良く売り上げが確保できている。

PUMA、2015年12月期 財務数値一覧(表2)

PUMA、2015年12月期
財務数値一覧(表2)

営業利益(EBIT)は4億4,000万ユーロ(約554億4,000万円、同)で、358.3%増と大幅な増益を達成した。税引前利益(EBT)も4億1,700万ユーロ(約525億4,200万円、同)、390.6%増と増加した。当期純利益は2億6,200万ユーロ(約330億1,200万円、同)と順調に増加した(別表を参照)。

収益性も高まっている。2015年度に45.5%だった売上総利益率(粗利率)は、2019年度には48.8%まで高まった。販管費率を低く抑えられていることもあり、収益性が改善している。