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主要スポーツ上場企業6社、2019年3月期 第2四半期まとめ(上)
収益性に格差表れる

update: 2018/11/15

スポーツ上場6社、2019年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

スポーツ上場6社、2019年3月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要スポーツ上場企業6社の2019年3月期第2四半期連結決算が出揃った。米国や韓国市場の低迷の影響を受けた企業が見られたほか、国内市場で増収を達成した企業もあった。健闘した企業とそうでない企業に分かれた傾向が見受けられる。

米国などの低迷が影響

対象にした企業は2019年3月期の第2四半期(上期)決算を迎えた美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼット、グローブライドの6社(順不同)。参考に、決算期の異なるアシックスの第2四半期決算も併載した(表1を参照)。

スポーツ上場6社、2019年3月期 業績見通し(表2)

スポーツ上場6社、2019年3月期
業績見通し(表2)

ミズノは日本においてスポーツ用品やゴルフ用品などが苦戦し、売上高605億円(3.2%減)の減収、営業利益は22億3,000万円(34.4%減)の減益となった。米州は構造改革が進み、売上高は93億円(20.5%減)と減収だったが、営業利益2億9,000万円(前期1億円の営業損失)を確保し、黒字回復した。

欧州は売上高79億円(6.8%増)、営業利益3億5,000万円(218.2%増)と増収増益を達成した。インドアシューズが好調だったほか、仕入原価の低減により売上高総利益率(粗利率)が改善した。アジア・オセアニアは、Chinaや台湾市場でランニングシューズが苦戦したことなどから、売上高93億円(8.8%減)と減収した。韓国市場は好調を持続している。営業利益は5億7,000万円(3.6%増)と堅調な推移だった。

デサントは増収減益。韓国市場での在庫調整などが減益の要因となった。社名ブランドの「デサント」が着実に売上規模を拡大しており、通期では売上高645億円(9.0%増)と過去最大になる見通しだ。

参考までに、アシックスは米州の不振がマイナス要因となった。ミズノは米州ビジネスで収益性を重視した方針を採っている。デサントの国外ビジネスのかなめである韓国では、在庫の適正化が着実に進んでいる。(続く)