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『企業レポート』デサント、2012年FW
スキーウエア「DESCENTE」
スノーボードウエア「A7」
「DESCENTE」は新ライン「N‐Style」で汎用性をアピール
「A7」はオフピステとコーディネートを重視

update: 2012/01/23

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「N-Style」はスキーウエアに女性目線を取り入れた

「N-Style」はスキーウエアに女性目線を取り入れた

女性目線の商品企画

アウトドアウエアは街着として定番になった。しかし、スキーウエアの汎用はまだまだ少数派だ。「デサント」ブランドの「N‐Style」はこうした着用の幅を広げる目的で企画された。「N‐Style」の「N」は「Nature」「Natural」「New」などの頭文字を表し、「自然体で着てもらう」というコンセプトを象徴している。ブランドファンの若返りと新規顧客の開拓を狙っている。

「N‐Style」の構想は昨夏、スキーに興味を持つ社内の女性社員とスキーウエアの女性MD(マーチャンダイザー)、デザイナーらがミーティングを開いたことに端を発する。会を呼び掛けたのは、昨年4月にスキーウエアを企画する同社のマーケティング部門アウトドアマーケティング部ウインター課に配属された徳田奈沙マーチャンダイザー。「デサント」ブランドでは初の女性MDである。国内のレディススキーウエアおよび海外向けスキーウエアの全般(メンズ・レディス)を担当する。「デサント」ブランドのレディススキーウエアを変えたキーパーソンである。

ミーティングは集団で1つのテーマを話し合うブレインストーミングという形式で開催された。ケーキとコーヒーを楽しみながら女子会のようなリラックスした雰囲気の中、「どんな服装でスキーに行きたいか」ということについて話し合った。参加者は20代後半から30代で、新規開拓を狙うターゲットに近い年齢層。一般の女性スキーヤーの観点から、「欲しいと思う」ウエアについて語り合った。

合計3回、ブレインストーミングを実施。話し合いの中で、「アウトドアウエアのようにスキーの行き帰りにも着られるウエアがいい」という共通認識が出来上がっていった。レギンスやニットキャップなど服飾雑貨に至るまで具体的に必要なアイテムも俎上に挙げられた。最終的には、「店頭でコーディネートを提案する」という小売店へのプロモーションの方針まで固まった。12年秋冬の企画に間に合うようにタイトなスケジュールだったが、女性目線のスキーウエアの完成に漕ぎ着けた。