神戸・YANO SPORTS の顧客開拓戦略
ランニングシューズで成果挙げる
update: 2014/06/02
神戸・三宮に店舗を構えるスポーツ専門店のYANO SPORTS(ヤノスポーツ)。3フロア構造の本店1階には、シューズを中心にランニング関連商材を集積しているほか、2階はサッカー売り場、3階には野球売り場を展開する。1フロアは25坪とコンパクトな規模だが、中でも主力に据えるのが1階のランニングフロアだ。毎週金曜日にエンドユーザーを対象にしたランニングイベントを開催するなど、顧客の開拓に力を入れている。また、店頭の全スタッフが足型を計測できる技術を持っていることも強みだ。
約4年前から「ナイトラン」をスタート
夜に店舗スタッフと顧客が神戸の街中を走る「ナイトラン」は約4年前から始めた。走る楽しさを体験してもらい、ランニングシューズの購入にもつながればという思いで企画したという。
2年前から女性限定のナイトランもスタートした。初心者向けの内容で、ゆったりとしたペースで5−6kmの距離を走る。参加する女性は平均20−30人で年齢は30歳前後。大学生から40代までと幅広い。先日はスポーツブラジャーのブランド「ジェーンスタイル」(エスエスケイ)との協業で、参加者に同ブランドの製品をプレゼントし、ナイトランでその着心地を体験してもらう企画も試みた。また、近隣にある“かまぼこ”工場と協業した風変わりな「かまぼこラン」も実施。工場でかまぼこ作りを体験した後、街中をランニング。走っている間に自分の作ったかまぼこが焼き上がるというイベントだ。今まで走ったことがないユーザー層を掘り起こし、裾野を広げる狙いがある。
「ランニングは基本、個人のスポーツ。楽しく続けてもらうためにナイトランを考えた。走る仲間が出来ると、続けようという気持ちが強くなってくる」とYANO SPORTSの矢野克幸 代表取締役社長はその目的を説明する。