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神戸・YANO SPORTS の顧客開拓戦略
ランニングシューズで成果挙げる

update: 2014/06/02

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スタッフ全員が足型を計測

1階のランニングシューズ売り場。 機能性とデザイン性の両面を重視

1階のランニングシューズ売り場。
機能性とデザイン性の両面を重視

本店1階のランニング売り場に置くシューズは、初心者を意識したモデルが中心。機能性に加えて、デザイン性も重視する。強みはランニングシューズの品揃えの中身だ。一般的に、ランニングシューズの売れ筋はややゆとりのあるモデルが主流だというが、同店ではやや細めのものを手厚く揃えている。よりフィット感の良いユーザーの足型に合ったモデルを提供したいという思いで、こうした特徴のあるラインナップにしている。また、スポーツ大型店などとの住み分けにもつながるという狙いもある。

「色々な事を試しているうち、スタッフの手で足型を測る方法が一番、正確だということが分かってきた。そうやって計測すると、一般的な売れ筋モデルよりもやや細いものが適しているケースが多かった。接客に時間はかかるが、フィット感や顧客満足度は高くなる。リピーターになってもらえる確率も高い」(矢野社長)。

店頭スタッフは全員、足型を計測できるスキルを持つ。「私も含め、各スタッフの名刺の裏側にはお客様の名前と足のサイズを書き込む欄がある。これによって接客の履歴を残すことができるし、計測やシューズに満足できなかったときの返品率も分かる。スタッフに緊張感が生まれることで、常に接客の質を維持することができる」と矢野社長。独自の品揃えとそれを補う接客力が、同店の強みだ。

「接客やナイトランを通じて、どこまで顧客に密着できるかがポイント。これからも初心者ランナーを中心に競技人口を増やすという取り組みを続けていきたい」(矢野社長)。周辺にはライバル店が増えているが、独自の品揃えと接客力で住み分けを進める姿勢に変わりはない。