京都髙島屋S.C.──専門店ゾーン「T8」に新しい切り口のゴルフウエアショップが集積
update: 2023/10/20
去る10月17日にグランドオープンした「京都髙島屋S.C.」(京都市下京区四条通)。その専門店ゾーン「T8」に、新しい切り口のゴルフウエアショップの集まる一角がある。既存の百貨店部分にあるゴルフウエアとは異なる感性やテイストが特徴。館全体で、ゴルフウエアの幅が広がっている。
百貨店ゾーンと住み分け、相乗効果を図る
百貨店部分の5階にある既存のゴルフウエア売り場は、「パーリーゲイツ」や「マンシングウェア」「アダバット」といった定番ブランドで構成されている。20近いウエアブランドに加えて、ゴルフ用品は専門店「有賀園ゴルフ」がテナントとして出店している。
一方、「T8」の区画は新興のブランドがメーン。2階には「オブシディアン」、3階には「ビームスゴルフ」「サタデーズニューヨークシティ」が店舗を構える。同階の両ブランドに隣接するポップアップスペースには、ゴルフウエアブランド「TFW49」が出店する。
「T8」のゴルフウエアの各ブランド共に、よりタウンユースを意識した新しい切り口のゴルフウエアブランドで、普段着として使用するファンも多いようだ。百貨店ゾーンの既存ブランドも普段着のニーズを想定しているが、よりファッション性を意識した点が特徴。機能面も通常のゴルフウエア並みの水準を搭載している。
テイストの異なるゴルフウエアが増えることは、館全体としての提案の幅が広がる事になるため、メリットの方が大きい。百貨店ゾーンと専門店ゾーンは互いに補完し合い、施設全体で新しいゴルファーを取り込んでいく発信力が強まったと見るべきだろう。
新規ブランドで提案の幅を広げる
「オブシディアン」は二子玉川に1号店を出店。「ロンハーマン」や「バーニーズ」など高感度小売店でセレクト商材として販売されている。見た目はモノトーン調のファッションに見えるが、切り口は“ゴルフ”だ。「日常の要素をゴルフに落とし込めないか」という企画の発想である。
「サタデーズニューヨークシティ」はアパレル企業、ジュンが開発した業態で、切り口はもちろんゴルフ。「サタデーズゴルフ」ブランドがきっかけの1つで、パターンはスポーツウエアと同じ仕様。モックネックが象徴的なアイテムだ。京都店の限定アイテムも企画。客層は20-50代と若い年齢を中心に幅広い。
ゴルフ分野でも様々な新しい試みがなされている「T8」。百貨店ゾーンと専門店ゾーンが互いに補完し合いながら、新しい顧客を開拓していけるだろうか。