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デサント「デサント」ブランド、直営店ビジネスを強化中──2028年には売上規模を3倍にする計画

update: 2025/12/08

直営店の強化を進めるデサント。 写真は「DESCENTE KOBE」

直営店の強化を進めるデサント。
写真は「DESCENTE KOBE」

デサントが直営店ビジネスを強化中だ。2028年には、2024年対比で直営店売り上げを3倍にする計画を立てている。11月23日には、兵庫県・神戸市に西日本最大規模の路面直営店をオープンした。今後も大都市を中心に店舗展開を進めようと考えている。

「デサント」ブランドの価値観の向上を目指す

「DESCENTE KOBE」の1階フロア。 ルーツのスキーのビジュアルを掲示する

「DESCENTE KOBE」の1階フロア。
ルーツのスキーのビジュアルを掲示する

現在、「デサント」ブランドで展開する直営店は17店(百貨店のショップインショップ、アウトレットを含む)。現状は10-20坪ほどの比較的小規模の店舗が中心だが、今後は東京店や神戸店のようにある程度の規模を持った業態に転換していく。東京店は160坪、神戸店は90坪の店舗面積である。

2022年ころから直営店ビジネスを強化し始めた同社。ブランディングの一環として、従来の卸ビジネスを見直すと同時に、ブランド観を発信できる直営店展開にも力を入れてきた。小関秀一 代表取締役社長は「自ら自社の製品を売る、というノウハウがなかった。本格的に強化を始めて4年ほどなので、まだ成長過程」だと語るが、着実に顧客は増えており、手ごたえを感じている。

「DESCENTE KOBE」。 壁面は“圧雪後”のゲレンデの模様をモチーフにした

「DESCENTE KOBE」。
壁面は“圧雪後”のゲレンデの模様をモチーフにした


直営店では、ブランドのルーツである「スポーツ色を出したかった」(小関社長)という。軸のスポーツに、ライフスタイルシーンで強みを持つ「水沢ダウン」や「オルテライン」を組み合わせるという商品ラインナップだ。神戸店でも、1階はスキーやゴルフなどスポーツカテゴリーの商品で構成。2階には「水沢ダウン」や「オルテライン」を配置するという編集である。

「デサント」ブランドは「プレミアムスポーツブランド」として、国内外で高機能・高感度ブランを目指している。さらにブラン価値を高めるため、商品規模を従来の60%程度に絞り込んだ。従来の卸ビジネスでは「ムーブスポーツ」ブランドで改めて開拓を進めている。「機能性を追求するブランド」(小関社長)として、ブランド観の維持が担保できる販路を選んでいる。同ブランドでは「DTC」比率を80%まで高める目標だ。