ミズノ、松下真也 取締役 ゴルフ事業、広報宣伝担当
「ウッドビジネスを強化する」
update: 2014/12/15
マーケティングがますます重要に
『JPX』の新モデルに対する小売店の評価は悪くない。特に、可変式の部分──ウエートとホーゼル部の調整で球筋が変わる点が評価されたという。ブルーを基調にしたデザイン面も一定の支持を得た。
「他のクラブとの違いを可変式でアピールしています。これは試打クラブ対策でもあるのですが、従来ですとロフト角などが異なる複数のクラブを店頭に置かなくてはなりませんでしたが、可変式の『JPX』だと1本で事足ります。利益率の高いウッドを強化することにより、ゴルフ事業の拡大を目指したい」
競合がますます激しくなっている昨今、差別化が難しくなっているとも指摘する。パテントで新しい技術開発が困難になっている中、イメージ戦略の重要度も増していると語る。
「他社との間で、これだけクラブ開発において差がなくなってきた状況では、マーケティングの重要度も高まっていると思います。差別化できる個所が限定されるようになってきた。マーケティングの力でブランドのイメージを発信することも大事でしょう。蓄積してきたノウハウの“棚”を複数用意して、顧客ニーズに応じ、既存の中で置き換えるあるいは部分的に変えて再提案する──こうしたことが必要だと思います。『EⅢ』も視点を変えたおかげで、145%と好調です」