デサント 常務取締役 セールス管掌
三井久 氏
店頭オペレーションの効率化を進める
update: 2013/08/19
発注から販売までトータルに見直し
そこでまず改善しようと考えているのが売り場のオペレーション。店頭在庫を持ち過ぎず、効率的にプロパー価格で販売する体制を整備しようとし始めた。
「新しい中期計画で謳っているリテール型オペレーションの確立とは、追加企画やQR(クイックレスポンス)が出来て、常に店頭が新鮮に見えるようにするということだと思います。現状は一度に商材を並べ過ぎているきらいがある。まずは3カ月分の在庫で店頭を運営すること。売れている店舗ではそれが実現できているが、そうでない店舗もあるためです。店頭の商品の置き方が重要でしょう」
「発注の仕方も『マンシングウェア』(以下、マンシング)から変えていっています。店頭適正在庫と店頭スペースがあるので、店舗スペースに見合った商品量を投入するようにしています。在庫問題は売ることと作ることの両面で改善していかないといけません。作り方と売り方を変えていこうとしています。やはり一番売り方の改善を進めなければいけないのは『マンシング』です。売上規模も大きいし、これをまずちゃんとやろうと進めています。アスレチックの商品は卸もあるのでなかなかコントロールが難しい面がある。『マンシング』では、コントロールできる店舗『コントロール店』を3倍の約200店舗にしました。そこで発注をコントロールして店頭展開と適正な商品量を実現していきます。適正在庫量を店頭スタッフにも認識してもらう。店頭在庫を減らし接客の時間を増やすこと。店舗スタッフの意識改革も必要です」
プロパー消化を上げることが目的の1つだという。これが実現するとセール販売が減少するし、乱売が減るためブランドイメージを保持することもできるようになるなど、相乗効果が表れると考えている。
「店舗スタッフの能力も重要です。小売店と話していると、『出店の悩みは人』だとのこと。店長を替えただけで売り上げが伸びることが多い。特に店長の能力は重要。そのエリアに合った店づくりができるかどうか、そういう店長を選べるかどうかが大事になってきます」