外資系スポーツ上場企業3社、2024年12月期 第1四半期まとめ──販管費増もあり、難しい局面に
update: 2024/06/03
主要な外資系スポーツ上場企業3社の2024年12月期第1四半期(1-3月)をまとめた。アンダーアーマー社が決算期を12月から3月へ変更したため、対象企業はアディダス、プーマ、トップゴルフキャロウェイの3社になる。参考に、同記事に第1四半期を迎えたアシックスの業績も付け加えた。
アディダスは復調、プーマは伸び悩む
対象にした企業は、adidas AG(アディダス社)、PUMA(プーマ社)、Topgolf Callaway Brands Corp.(トップゴルフキャロウェイブランズ社)の3社。いずれも12月期決算で、3月末に第1四半期を迎えた。
adidas AGの連結売上収益は、54億5,800万ユーロ(約8,896億5,400万円、1ユーロ=163円で換算)、3.5%増の増収。売上総利益率(粗利率)は51.2%(6.4ポイント増)と大きく回復したほか、販管費率の今トールもうまく行き、営業利益は3億3,600万ユーロ(約547億6,800万円、同)、458.4%増と大幅に増加した。税引前利益も2億4,500万ユーロ(約399億3,500万円、同)、675.1%増とV字回復した。四半期純損益は、1億7,000万ユーロ(約177億1,000万円、同)と黒字に転じた。
地域別の売上収益は、主力の「Europe」が17億3,300万ユーロ(約2,824億7,900万円、同)、14.8%増とけん引役になった。「Greater China」は8億9,700万ユーロ(約1,462億1,100万円、同)、1.5%増と堅調な推移だった。新しいセグメント「Japan/North Korea」(日本・韓国)は3億3,900万ユーロ(約552億5,700万円、同)、2.1%減と伸び悩んだ。
PUMAの連結売上収益は、21億200万ユーロ(約3,426億2,600万円、1ユーロ=163円で換算)、3.9%減の減収。粗利率は47.5%(1.0ポイント増)と回復した。営業利益(EBIT=利払前税引前利益)が1億5,900万ユーロ(約259億1,700万円、同)、9.4%減と減益。
税引前利益(EBT)は1億3,200万ユーロ(約215億1,600万円、同)、21.2%減の減益、四半期利益は8,700万ユーロ(約141億8,100万円、同)、25.5%減となった。
地域別の売上収益は、「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)が8億5,500万ユーロ(約1,393億6,500万円、同)、3.2%減と伸び悩んだ。主力の「Footwear」(フットウエア)が11億8,100万ユーロ(約1,925億300万円、同)、2.4%減と苦戦、「Apparel」(アパレル)も、6億800万ユーロ(約991億400万円、同)、6.1%減と低調な推移だった。
Topgolf Callaway Brands Corp.の連結売上収益は、11億4,400万米ドル(約1,727億4,400万円、1米ドル=151円で換算)、2.0%減の減収。粗利率は60.4%(2.0ポイント増)と増加。営業利益は6,600万米ドル(約99億6,600万円、同)、17.5%減と減益に至った。税引前利益は1,100万米ドル(約16億6,100万円、同)、76.0%減と大幅に減少した。
「キャロウェイゴルフ」のゴルフ用品の実績は、主力の「ゴルフクラブ」が3億4,500万米ドル(約520億9,500万円、同)、1.4%減。「ゴルフボール」は1億400万米ドル(約157億400万円、同)、11.9%増と回復した。