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外資系スポーツ上場企業4社、2023年12月期 第1四半期 連結決算まとめ──軒並み減益傾向に

update: 2023/06/12

外資系スポーツ上場企業4社、 2023年12月期 第1四半期まとめ(表1)

外資系スポーツ上場企業4社、
2023年12月期 第1四半期まとめ(表1)

外資系スポーツ上場企業4社の2023年12月期第1四半期(1-3月)連結決算をまとめた。世界的なコスト増の影響もあり、軒並み減益傾向となった。アディダスを除く3社が増収を達成した。

世界的なコスト増の影響も業績の足を引っ張る

対象にしたのはadidas AG(アディダス社)、PUMA(プーマ社)、COLUMBIA SPORTSWEAR COMPANY(コロンビアスポーツウェア社)、TOPGOLF CALLAWAY BRANDS CORP.(トップゴルフキャロウェイブランズ社)の4社。いずれも3月末に第1四半期を迎えた。

adidas AG(アディダス社)の連結売上収益は、52億7,400万ユーロ(約7,541億8,200万円、1ユーロ=143円で換算)、0.5%減。売上総利益率(粗利率)は44.8%(5.1ポイント減)と悪化。販管費率が増加したこともあり、営業利益は6,000万ユーロ(約85億8,000万円、同)、86.2%減と大幅に減少した。主力の「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)が19億9,600万ユーロ(約2,854億2,800万円、同)、3.1%増と堅調な推移。「North America」(北米)は11億7,700万ユーロ(約1,683億1,100万円、同)、16.1%減と苦戦した。

外資系スポーツ上場企業4社、 2023年12月期 第1四半期 セグメント別売上一覧(表2)

外資系スポーツ上場企業4社、
2023年12月期 第1四半期
セグメント別売上一覧(表2)

PUMAの連結売上収益は、21億8,700万ユーロ(約3,127億4,100万円、1ユーロ=143円で換算)、14.4%増。粗利率は46.5%(0.7ポイント減)と微減。店舗増やマーケティング費用の増加など販管費が増え、営業利益(EBIT=利払前税引前利益)は1億7,500万ユーロ(約250億2,500万円、同)、10.5%減となった。「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)が8億8,300万ユーロ(約1,262億6,900万円、同)、24.7%増と好調に推移した。

TOPGOLF CALLAWAY BRANDS COORP.の連結売上収益は11億6,700万米ドル(約1,540億4,400万円、1米ドル=132円で換算)、12.2%増の増収。粗利率は58.4%(1.7ポイント増)と増加。営業利益は8,000万米ドル(約105億6,000万円、同)、14.9%減と減益、税引前利益は、2,500万米ドル(約26億4,000万円、同)、71.8%減と減少した。「キャロウェイゴルフ」のゴルフ用品の実績は、売上収益が7億6,700万米ドル(約1,841億8,600万円、同)、6.2%増と増収したが、ゴルフクラブとボールは減収となった。

 Columbia Sportswear Companyの連結売上収益は、8億2,000万米ドル(約1,082億4,000万円、1米ドル=132円で換算)、7.8%増。粗利率は48.7%(1.0ポイント減)。売上総利益率の減少やプロモーションなど経費増の影響で、営業利益が5,600万米ドル(約73億9,200万円、同)、32.5%減。税引前利益は6,000万米ドル(約79億2,000万円、同)、28.6%減だった。主力の「United States」(米国)は5億1,700万米ドル(約682億4,400万円、同)、3.2%増。日本を含む「Latin America and Asia Pacific」(ラテンアメリカ、アジア・太平洋)が1億3,600万米ドル(約179億5,200万円、同)、12.4%増と健闘した。