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外資系上場スポーツ企業、2022年度の業績展望──③ Under Armour
乱高下を繰り返してきた収益、安定成長に期待

update: 2023/02/03

UNDER ARMOUR、2021年度・2017年度 財務数値一覧(表1)

UNDER ARMOUR、2021年度・2017年度
財務数値一覧(表1)

2022年度の外資系上場スポーツ企業の業績を展望する。3回目は、Under Armour(アンダーアーマー社)を取り上げる。今期から決算期が12月期から3月期へ変更されたため、移行期に当たる。前期(2021年12月期)はコロナ禍の影響から脱して、2ケタの増収、黒字回復に至った。今期は第2四半期(4-9月)終了時で微増収減益と伸び悩んでいる。

今期の第2四半期は伸び悩む

Under Armour の2021年12月期(2021年度)は、連結の売上収益が56億8,300万米ドル(約6,535億4,500万円、1米ドル=115円で換算)、27.0%増と2ケタの増収となった。売上総利益率(粗利率)は50.3%(2.0ポイント増)と改善した。販管費率が相対的に低下したこともあり、営業利益4億8,600万米ドル(約558億9,000万円、同)を確保するに至った。

Under Armour、2023年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

Under Armour、2023年3月期 第2四半期
財務数値一覧(表1)

5期前の2017年12月期(2017年度)と2021年度を比較すると、売上額、利益共に上回っている。自己資本比率が低下した以外は、効率性指標および流動性指標はおしなべて改善傾向にある。

主力の「North America」(北米)の売上規模が大きく、ここの結果が良くも悪くも収益に直結する。2021年度の売上収益は38億1,000万米ドル(約4,381億5,000万円、同)、29.4%増と増収。セグメント利益も9億7,200万米ドル(約1,117億8,000万円、同)、105.1%増で、増収増益だった。

2022年度は、第2四半期まで業績が伸び悩んでいる。単価の高い秋冬物の動きが気になる下期をどう乗り切るかで、通期の業績が大きく変動してくる。第3四半期の結果がどうなるか、興味深い(終り)