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外資系スポーツ企業3社、2022年12月期 第2四半期 まとめ
各社で業績に格差が表われる

update: 2022/09/12

外資系スポーツ企業3社、2022年12月期 第2四半期 業績まとめ(表1)

外資系スポーツ企業3社、2022年12月期
第2四半期 業績まとめ(表1)

外資系スポーツ企業3社(adidas AG、PUMA、Under Armour,Inc.)の2022年12月期第2四半期(1-6月)をまとめた。各社で業績に格差が表われる結果となった。従来は12月期だったアンダーアーマー社は今期から決算期を変更しており、4-6月の第1四半期の結果。参考に同社の第1四半期業績も加えた。

中華圏、アジアが苦戦傾向に

対象にしたのは、adidas AG(アディダス社)、PUMA(プーマ社)、Under Armour,Inc.(アンダーアーマー社)の3社。前者2社は6月末に第2四半期を迎えた。アンダーアーマー社は前述の通り、4-6月の第1四半期である。

adidas AGの第2四半期は、増収減益だった。連結売上収益は108億9,700万ユーロ(約1兆5,473億7,400万円、1ユーロ=142円で換算)、5.3%増と堅調な推移。営業利益はコスト増のあおりで、8億2,800万ユーロ(約1,175億7,600万円、同)、33.6%減と減益だった。税引前利益も7億1,100万ユーロ(約1,009億6,200万円、同)、39.6%減で減益となった。

外資系スポーツ企業3社、2022年12月期 第2四半期 セグメント別売上高(表2)

外資系スポーツ企業3社、2022年12月期
第2四半期 セグメント別売上高(表2)

地域別では、「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)が売上収益40億1,400万ユーロ(約5,699億8,800万円、同)、9.1%増と堅調な推移、「North America」(北米)も同31億800万ユーロ(約4,413億3,600万円、同)、29.1%増と好調だった。その半面、「Greater China」(中華圏)が同17億2,300万ユーロ(約2,446億6,600万円、同)、28.4%減と大きく失速した。

PUMAの第2四半期は、2ケタの増収増益となった。第2四半期(4-6月)の売上収益が初めて20億ユーロ(約2,840億円、1ユーロ=142円で換算)を突破し、好調に推移した。連結売上収益は39億1,400万ユーロ(約5,557億8,800万円、同)、24.8%増と2ケタの増収。営業利益(EBIT)は3億4,200万ユーロ(約485億6,400万円、同)、30.1%増と2ケタの増益、税引前利益(EBT)は3億1,600万ユーロ(約448億7,200万円、同)、30.8%増と2ケタの増益となった。

地域別では、「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)が売上収益14億1,500万ユーロ(約2,009億3,000万円、同)、23.6%増、「Americas」(米州)が同17億5,600万ユーロ(約2,493億5,200万円、同)、45.2%増とけん引役になった。「Asia/Pacific」(アジア・太平洋)は同7億4,200万ユーロ(約1,053億6,400万円、同)、5.2%減と苦戦した。

Under Armour,Inc.の第1四半期は、微減収減益だった。「Restructuring and impairment charges」(事業の再構築および減損費用)の計上はなくなったが、販管費増が影響した。連結売上収益は13億4,900万米ドル(約1,821億1,500万円、1米ドル=135円で換算)、0.1%減の微減収。営業利益は3,400万米ドル(約45億9,000万円、同)の減益、税引前利益は1,400万米ドル(約18億9,000万円、同)の減益となった。

地域別では、主力の「North America」(北米)が9億900万米ドル(約1,227億1,500万円、同)、0.4%増。「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)が2億500万米ドル(約276億7,500万円、同)、1.0%減、「Asia-Pacific」(アジア・太平洋)が1億7,600万米ドル(約237億6,000万円、同)、8.3%減と苦戦した。