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ゴールドウイン、2022年3月期 連結決算
堅実に収益を伸ばし、増収増益を達成

update: 2022/05/17

ゴールドウインの2022年3月期は 手堅く収益を確保した (画像は説明資料から抜粋)

ゴールドウインの2022年3月期は
手堅く収益を確保した
(画像は説明資料から抜粋)

ゴールドウインの2022年3月期連結決算は、主力のアウトドアを中心として堅実に収益を伸ばし、増収増益を達成した。第4四半期(1-3月)は過去最高の収益を達成したほか、通期の売上高も過去最高を更新した。コロナ禍という難しい市況下で、実力を発揮した形だ。

収益性、効率性共に改善

ゴールドウイン、2022年3月期 財務数値一覧(表1)

ゴールドウイン、2022年3月期
財務数値一覧(表1)

連結の売上高は982億3,500万円(8.6%増)と堅調な推移。当初の通期見通しは下回ったが、相変わらず安定した売上推移である。売上総利益率(粗利率)は52.7%(0.4ポイント減)と微減したが、販管費率も微減した事で、営業利益が165億100万円(11.2%増)と増益を達成した。

経常利益は韓国ビジネスの貢献もあり、202億8,500万円(26.9%増)と初めて200億円台に到達した。当期純利益も143億5,000万円(33.7%増)と好調な推移だった。難しい市況下で、効率の良い収益を達成した。

事業区分別の売上高では、シリアス向けの「パフォーマンス」が343億6,900万円(25.5%増)と好調な推移だった。主力の「ライフスタイル」──汎用性商材が566億3,300万円(0.4%増)とほぼ前年並み。強みの機能性商材が健闘した。「ファッション」は72億3,300万円(8.2%増)で堅調だった。

ゴールドウイン、2022年3月期 ブランド事業別売上高(表2)

ゴールドウイン、2022年3月期
ブランド事業別売上高(表2)


いち早く自主編集売り場の拡大を進めてきた同社。期末の自主編集売り場の比率は61%(4ポイント増)と過去最高を記録した。DTC――直営店やECビジネスと並行して、卸ビジネスにも力を入れている成果が数値上でも表われた形だ。期を重ねるごとに、効率性が向上している。

通期の業績は、連結売上高が1,060億円(7.9%増)と1,000億円台を目指す。営業利益は170億円(3.0%増)、経常利益が214億円(5.5%増)。手堅い数値目標である。