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国内主要上場スポーツ企業5社、2022年3月期 第3四半期まとめ
全社が増収、利益を確保

update: 2022/02/28

国内上場スポーツ企業5社、2022年3月期 第3四半期 財務数値一覧(表1)

国内上場スポーツ企業5社、2022年3月期
第3四半期 財務数値一覧(表1)

国内主要上場スポーツ企業5社の2022年3月期第3四半期(4-12月)をまとめた。全社が増収を達成したほか、増益あるいは黒字回復した。コロナ禍の影響から着実に回復してきている。

コスト削減も進み、高収益体制に

対象にした企業は美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼットの5社。いずれも3月期で4-12月の9カ月間の業績をまとめている。コロナ禍の今後の影響は慎重に見極める方針の各社だが、数値だけを見れば順調に回復している。

国内上場スポーツ企業5社、2022年3月期 第3四半期 セグメント別売上高(表2)

国内上場スポーツ企業5社、2022年3月期
第3四半期 セグメント別売上高(表2)

ミズノは営業、経常、四半期の各段階の利益が、決算が四半期開示に制度化されてからの最高益を達成した。国外ビジネスの増収、コスト削減が奏功したようだ。各地域、品目別でも、全ての分野で増収を達成した。特に地域では欧米、品目別ではイクイップメントの伸び率が高かった。

デサントは、主力ブランドの「デサント」がけん引役になった。利益面でも、前期の損失計上から黒字転換を果たした。主要地域、主要ブランドがプラス成長した。通期の業績見通しも上方修正している。

ゴールドウインは主力のアウトドアを中心に安定した推移。コロナ禍の最中でも減収幅が少なかったこともあり、伸び幅は緩やかだ。財務体質がさらに強化されている。自己資本比率も改善した。通期見通しは据え置いている。

ヨネックスは全セグメントで増収を達成した。主力の「バドミントン用品」が好調だったほか、アジア地域のビジネスも好調な推移だった。日本地域は、今秋のコロナ禍に関わる自粛要請の影響が表われた。第3四半期までの好調を受けて、通期の業績予測を上方修正している。