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ゴールドウイン
「ゴールドウイン」ブランド ウインター15-16年シーズン
重ね着提案「C2Unit」を強化

update: 2015/01/19

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環境に合わせて着こなしを替える 「C2Unit」を提案

環境に合わせて着こなしを替える
「C2Unit」を提案

ゴールドウインは「ゴールドウイン」ブランドの15-16年シーズンのウインタービジネスで、インナーやミドラー、アウターなどのウエアを気温やシーンで取り替え、最適の機能性を得る重ね着提案「C2Unit」(シーツーユニット)を強化する。中綿仕様で1着に機能性を集約していた従来型のスキーウエアと一線を画した提案だ。

イメージ刷新元年に当たる今季

今シーズン(14-15年)は「ゴールドウイン」ブランドのイメージ刷新の元年に当たる。世界規模で拡販していくことを念頭に置いた取り組みで、高機能という訴求ポイントを重視した。スキーウエアの上下セットで上代価格が3万円台というボリュームゾーンの商品を休止し、6万円台以上の高価格帯に絞り込んだ。ボリュームゾーンの商品がウインタービジネスの約30%を占めていたというから、なかなか思い切った方向転換である。

その象徴的なものが重ね着提案の「C2Unit」。従来はシーズンごとに新しいモデルを企画していたが、シーズンをまたいだ継続品番を提案するという発想を導入。新しいウエアを“買い足しする”という体裁を採った。中綿仕様のトップス=スキージャケットの1着で完結していたスタイリングからの脱却を図った野心的な取り組みである。

従来と異なる新しい提案のため、小売店やユーザーの評価が気になるところだった。昨年6月の早期受注会では実際、戸惑うユーザーもいたそうだが、予想より反応は良かったという。

アウトドアの発想を参考に

この重ね着提案の発想はアウトドアのものだ。ここ数年、インナー・ミドラー・アウターの役割を明確にして重ね着で機能性を強化・補完するという提案が増えているが、このアウトドアの仕様・トレンドをスキーウエアにも取り入れた。

例えば、吸汗性のある肌着の上から、保温機能を持つインナーを合わせて、その上から中綿のミドラーを重ねるといった着こなし。アウターは防風・防水・透湿機能を持つ“シェル”だ。ミドラーやアウターの組み合わせを替えて、気温の変化に合わせるという着こなしである。

高機能商品に集約したことや円安の影響もあり、上代はやや高くなるアイテムもあるという。15−16年シーズンの新製品も1品当たりの価格は高めだが、ハイエンドで高感度なブランドイメージの確立と、買い足しによる重ね着提案の定着などを狙った施策である。しかし市場ニーズを考慮し、中綿仕様の従来型モデルも企画して、2本立てで展開する。