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三菱レイヨン・テキスタイル スポーツ素材 2013年春夏
遮熱機能素材を拡販

update: 2013/04/18

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市場は二極化が進む

スポーツ市場はボリューム層と高機能化という二極化が進んでいると分析する。ボリューム層向けでは、「ベントクール」の拡販が進んでいる。一般量販店向けのプライベートブランドで、アンダーウエアなどに採用される事例が増えている。13年春夏も量が増えたという。

高機能化という主戦場のスポーツでは、チーム競技が弱くなり、代わりにアウトドアやトレーニング・フィットネス系の市場が増えつつあるようだ。今後ますますスポーツ分野では機能追求の傾向が強まると見ている。

その高機能性提案の一端が、14年春夏シーズン向けに発表した「FVY」(仮称)。「ベントクール」の進化版で、ニットを中心にスポーツ分野へ提案する。アセテート繊維の第3世代に該当する同素材は吸水が速く、生地が肌にベタつかない状態を長時間保つ機能がある。吸汗し速やかに拡散する機能で、生地の肌離れを良くする。接触冷感機能を持ち、消臭加工も可能だ。

もう1つの提案素材が「メルトレシーブ」。熱で溶けにくい「防融性」を持つ。学校体育を中心にバレーボールウエアやジャージーなど、体育館で生地が床などに擦れることの多い種目で採用されるケースが多い。

国産素材を主体にする同社。海外への拡販も視野に入れているが、機能性を追求して差別化することが基本路線だ。