大阪・梅田のアウトドア施設「ALBi」
独自性の発揮に注力
update: 2014/01/16
JR大阪駅と隣接した場所にある商業施設「ALBi」(アルビ)。以前、JR大阪駅の西側改札口と直結していた“駅ナカ”立地にあった商業施設「ギャレ大阪」の流れを汲んでおり、ギャレ同様にアウトドアとファッション関連テナントで売り場を構成する。大阪駅再開発の余波で、アウトドア部分が通りを1本隔てた隣接した区画に移動したが、ファッションゾーンは今も西改札と直結した区画で展開している。
30代前後の若い層がメーン
「ALBi」は2012年11月の「阪急うめだ本店」の建て替えオープンや昨年4月の「グランフロント大阪」のグランドオープンなどの煽りを受け、苦戦を強いられてきた。グランフロント大阪の開業時には、主力テナントの1つだった「ザ・ノース・フェイス」が同施設へ移転するなどしたため、売り場編成の再構築を迫られていた。
大阪・梅田地区にはアウトドア関連ショップが数多く集積する。既存店では阪急うめだ本店の「イングス」売り場、阪神梅田本店のスポーツ売り場、大丸梅田店のスポーツ売り場の百貨店、「IBS大阪本店」「ロッジ」「好日山荘」の専門店群(好日山荘は大阪駅西側からグランフロント大阪へ移転・リニューアルオープンした)、それからグランフロント大阪にも関連ショップの集積フロアがある。実際、店舗数が増え過ぎたため、同ブランド内でカニバリゼーション(自社内競合)を起こしているブランドもある。
「ALBi」では昨年3月、アウトドアの区画に「マウンテンハードウェア」が、同10月には「ホグロフス」を開業し、徐々に専門性を高め、独自性を発揮しようと地味な努力を続けている。今春も2月初旬をめどに新規テナントを導入する計画がある。カード会員の分析によると、主力の顧客層は20-30代女性、30-50代男性がメーン。数字の上では、60代以上の登山ニーズを取り込む専門店群や、同じく団塊世代以上を主要顧客にする百貨店とはある程度、住み分けを図れているようだ。