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香港スポーツショップ レポート
増収基調、懸念材料は地価・家賃の高騰

update: 2013/09/02

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店舗展開、ミズノは現状維持、アシックス・デサントは拡大路線

「Harbour City」内「Ocean Terminal」のスポーツ区画「sportX」

「Harbour City」内「Ocean Terminal」のスポーツ区画「sportX」

今後の店舗展開に対する方針は各社でやや異なる。ミズノは現状の各店舗の売り上げを高めていく方針だが、アシックスやデサントはフランチャイズや代理店を通じ、増やしていく計画だ。


「Harbour City」内「Ocean Terminal」の「GigaSports」

「Harbour City」内「Ocean Terminal」の「GigaSports」

ミズノは、展開店舗数が12店舗。売上高は公表していない。中国本土からの観光客による恩恵は、高級腕時計、宝石、金など贅沢品が主だという。ミズノのマーケティングはローカル市場に合った戦略なので、影響はないようだ。店舗展開は、中国本土と同じくスクラップ&ビルドが多い市場。そういう意味では絶えず、新しいロケーションを探し続けることが大事だと考えている。しかし、出店立地は百貨店とショッピング・アーケード以外での展開は考えていないという。店舗数を抑えながら、各店舗の売り上げを伸ばしていく戦略を採る。


「Harbour City」内「Ocean Terminal」の「マンシングウェア」

「Harbour City」内「Ocean Terminal」の「マンシングウェア」

デサントの展開店舗数は約20店(子会社管理の店舗数。「アリーナ」は別)。取り扱いブランドは「マンシングウェア」「ルコックスポルティフ(ゴルフ)」「カルバン・クライン ゴルフ」「デサント」「ルコックスポルティフ(アスレ)」。売上推移は香港の地域別売り上げで140%(対第1四半期、「アリーナ」含む)。主に「マンシングウェア」が好調だった。今後の出店について、香港では不動産、家賃の高騰が著しいため、容易ではないようだ。良い立地で条件の合致する場所が出てきたら、全てのブランドで積極的に展開するという。現店舗での売上高、販売効率をさらに向上させ、ブランド価値、イメージを向上させることで自前の出店だけでなく、フランチャイズでの展開なども視野に入れている。


「Harbour City」内「Gateway Arcade」の「オニツカタイガー」

「Harbour City」内「Gateway Arcade」の「オニツカタイガー」

アシックスは、代理店が経営する「オニツカタイガー」のパートナーショップ(自主管理店)を3店舗出店する。売上高は昨年2013年3月期でトータル3億円(「オニツカタイガー」が2億円、「アシックス」ブランドが1億円)。今期(2014年3月期)の第1四半期は前年比40%増(現地通貨ベース)だった。最近、香港は中国本土からの観光客が増えているため、好況だと言うが、実際はタイやマレーシアの観光客が「オニツカタイガー」ブランドを買っているケースが多いようだ。今後も代理店を通じ、ショップインショップを増やしていく予定だという。