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ゴルフウエアブランド、2017年春夏シーズン(上)
標準装備になった機能性素材

update: 2016/10/12

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“快適性”をアピールする

スポーツ系ではファッション性の追求も定着しつつある (写真は「マンシングウェア」)

スポーツ系ではファッション性の追求も定着しつつある
(写真は「マンシングウェア」)

製品に、採用した機能素材の説明文が載った“機能タグ”を付けることは、スポーツメーカーではごく普通のことだ。アパレル系ゴルフウエアブランドでは、見た目が良くない、顧客が望んでいないなどの理由で、こうしたタグを付けることは敬遠されてきた。17年春夏展では、アパレル系ブランドで百貨店向けの「ヒールクリーク」や「カステルバジャック スポーツ」「アルチビオ」などでも、普通に“機能タグ”が付けられるようになってきた。

これは着心地=快適性をアピールする1つの新しい切り口だと言えるだろう。もちろん、従来の上質素材や風合い、デザイン性といった面での提案は継続している。一方、スポーツメーカーのゴルフウエアでも、百貨店チャネル向けブランドを中心に上質素材や風合いを重視した企画が一般的になってきた。アパレル系は機能性素材を、スポーツ系は上質素材やデザイン性を採り入れるようになっている。両者の間で、新しい要素がクロスオーバーしている。

むしろ昨今は、どういった嗜好を持ったゴルファーへ向けて提案するのかを主軸にして、商品を企画することが重要になってきているとも言える。かねてゴルフウエアは“顧客商売”だと言われる。既存に加え、新しいファンを獲得していくためにも、ブランドの世界観の構築はますます重要になっている。(続く)