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ミズノ、松下真也 取締役 ゴルフ事業、広報宣伝担当
「オンリーワンの製品開発が必要」

update: 2014/01/06

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シューズにも“フィッティング”を応用

フィッティングを取り入れ、 好調な推移の「ジェネム」

フィッティングを取り入れ、
好調な推移の「ジェネム」

2013年シーズンにデビューしたゴルフシューズ「ジェネム」。年間2万足の売上目標だったが、13年11月末時点で1万6,000足を販売し、消化は順調だという。クラブ同様、フィッティングを取り入れたシューズで、足長と足囲を測定して、自身の足に合った1足を選ぶ。

「シューズでも、キーワードの1つが“フィッティング”になっています。購入者のアンケートでは、92%が満足していると回答しています」

今シーズンは新モデルを投入予定。ゴルフシューズは昨今、外資系ブランドの寡占状態にある。フィッティングを取り入れた独自のシューズで、市場開拓を進めている。

一方、参入から7年が経過したゴルフボールだが、苦戦が続いている。パテント(特許)の制約が大きいため、なかなか新しい技術を開発することが難しい面がある。当初は7年目で市場シェア7%を目指していたが、現在は「3%もない状況」(松下取締役)だ。「突破口になる何か新しいことをやってみるべき時だろう」(同)。

ゴルフウエアは、同社が得意にする機能性を盛り込んだモデルが支持を集めている。「ギア(用具)に近いウエアに注力する」(松下取締役)ことが基本姿勢だ。「バイオギア」などのアンダーウエア、レインウエアといった機能性を発揮できるアイテムが重要になる。

「3シーズン目を迎えた『ムーブダウン』は250gと軽く、スイング時も邪魔にならないようストレッチ性があるという機能面が支持を集めています。ダウンジャケットは前から存在しましたが、軽くて動きやすいというゴルファーが求めるダウンはありませんでした。ゴルファーが困っている点を解消していくことです。新しい需要を喚起するオンリーワンの商品が必要だと思います」

「来期(2014年シーズン)のゴルフ事業は今期と同様に103%を目指します。絞り込んで展開する『ミズノ JPX EⅢ』の投入は初めての試みでリスクも伴いますが、成功させなければなりません。売上規模ではなく、利益を追求していきたいと思います」

略歴
松下真也(まつした・しんや)氏 1954年生まれ。77年ミズノ入社。95年広報宣伝部次長。97年広報宣伝部長。01年商品開発部長。06年ゴルフ事業部長。08年取締役(グローバル・ゴルフ事業、ゴルフ事業部担当)。11年6月から現職。