adidas AG、2020年3月期 第3四半期
欧州を中心に復調傾向、利益を確保

update: 2020/11/20

adidas AG（アディダス社）の2020年3月期第3四半期（1－9月）の連結決算は、欧州を中心に業績が復調したため、減収するも利益を確保するに至った。「Europe」（欧州）が前年同期比3.3％増と堅調な推移だった。

販管費の抑制も進む

連結の売上収益は、142億9,700万ユーロ（約1兆7,585億3,100万円、1ユーロ＝123円で換算）、7.0％減。売上総利益率（粗利率）は50.0％（3.0ポイント減）だったが、販管費率が30.4％（5.0ポイント減）と抑制が進んだ（表1を参照）。

営業利益は5億2,600万ユーロ（約646億9,800万円、同）、78.2％減で前年同期比よりも減少したが、損失計上だった第2四半期から黒字転換を果たした。税引前利益は4億1,700万ユーロ（約512億9,100万円、同）、82.1％減。四半期利益は2億8,100万ユーロ（約345億6,300万円、同）、84.4％減。

7－9月、3カ月間の第3四半期決算は減収減益だったが、利益を確保した。第3四半期の復調が、第2四半期までの損失をカバーした形だ。売上収益は59億6,400万ユーロ（約7,335億7,200万円、同）、7.0％減。営業利益は7億9,400万ユーロ（約976億6,200万円、同）、11.6％減。

地域別の売り上げは、「Europe」が40億2,300万ユーロ（約4,948億2,900万円、同）、13.8％減。7－9月の3カ月に限定すると、17億5,300万ユーロ（約2,156億1,900万円、同）、3.3％増と増収を達成した（表2を参照）。

財務面では、自己資本が減少し長・短借入金が増加した影響で、第2四半期に比べD/Eレシオが0.661（0.209増）とやや悪化している。