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外資系主要スポーツメーカー4社、2020年12月期 第1四半期まとめ
新型コロナウイルスのマイナス影響が色濃く反映

update: 2020/06/01

外資系主要スポーツメーカー4社、2020年12月期 第1四半期 財務数値一覧(表1)

外資系主要スポーツメーカー4社、2020年12月期
第1四半期 財務数値一覧(表1)

主要な外資系スポーツメーカーの2020年度(2020年12月期)の第1四半期決算が出揃った。他社の例に漏れず、新型コロナウイルスのマイナス影響が色濃く反映した結果となった。

キャロウェイの日本ビジネスはプラス成長

対象にする企業はアディダス、プーマ、アンダーアーマーに加え、キャロウェイゴルフカンパニーの4社。いずれも12月期の第1四半期(1-3月)である。決算期は異なるが、参考にナイキ社の2020年5月期第3四半期の数値も別表に加えた(表1を参照)。第1四半期を迎えた4社は全て減収減益となった(アンダーアーマーは損失計上)。期中に発生したコロナ禍が収益の足を引っ張った。

外資系主要スポーツメーカー4社、2020年12月期 第1四半期 地域別・部門別売上高(表2)

外資系主要スポーツメーカー4社、2020年12月期
第1四半期 地域別・部門別売上高(表2)

アディダス社の第1四半期は主力の欧州(8.0%減)、アジア・太平洋(44.7%減)などが苦戦した。特にアジア・太平洋の落ち込みが大きかった。北米は堅調な推移だった。ロシアなど増収を達成した地域もあったが、売上規模の大きい市場の落ち込みがマイナス要因となった。

プーマ社は欧州・中東・アフリカ及び米州では増収を達成したが、アジア・太平洋地域の落ち込みが大きく影響した。部門別ではシューズ類が1.4%増と堅調だったが、アパレルが6.2%減と苦戦した。

アンダーアーマー社は主力の北米市場が27.8%減と苦戦した。アジア・太平洋地域も大幅な減収。事業再構築費や減損の計上が嵩み、損失を計上するに至った。各部門で売り上げが20%減と前年同期比を大きく割り込んだ。

キャロウェイゴルフカンパニーも他社同様、北米や欧州が2ケタ減と苦戦した。一方、アジアでは日本や韓国ビジネスが健闘した。日本の売上高は7,700万米ドル(約82億3,900万円、1米ドル=107円で換算)、5.6%増で堅調な推移だった(表2を参照)。